噛むと歯が痛いのは噛み合わせが原因?歯列矯正による根本的な治し方を解説
2026年9月28日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。日本口腔インプラント学会認定JSOI専修医。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師向け専門書の翻訳なども行う。

「噛むと特定の歯が痛い」「食事のときだけ歯に違和感がある」という症状は、噛み合わせの乱れが原因となっている可能性があります。特定の歯に強い力がかかると、咬合性外傷や歯根膜の炎症を引き起こすこともあります。痛みへの対処だけでなく、原因に応じた治療を行うことが大切です。

 

この記事では、噛むと歯が痛くなる主な原因や噛み合わせとの関係、歯列矯正を含む治療方法について詳しく解説します。 

 

噛み合わせると歯が痛い原因 

虫歯・歯周病

噛み合わせたときに歯が痛む原因として、まず考えられるのが虫歯や歯周病です。虫歯が進行すると、歯の表面のエナメル質だけでなく象牙質や歯髄へと病変が広がり、冷たいものや甘いものがしみるだけでなく、噛んだときに痛みが出ることがあります。

 

さらに、神経まで炎症が及んだり、歯の根の先に膿がたまったりすると、何もしていないときにも痛む場合があります。歯周病では、歯ぐきや歯を支える骨に炎症が起こり、噛む力を受け止めにくくなることで痛みや違和感が生じることがあります。

 

歯ぐきの腫れや出血、口臭、歯のぐらつきなどを伴う場合は注意が必要です。また、虫歯や歯周病による痛みを「噛み合わせの問題」と自己判断すると、治療が遅れる場合がありますので、違和感を感じたら歯科医師の診察を受けるようにしましょう。

 

歯根膜炎

歯と骨は歯根膜と呼ばれる膜を介して繋げられています。その「歯根膜」に炎症が起こっている状態です。歯根膜は歯と歯槽骨の間に存在し、噛んだときの衝撃を和らげたり、力の強さを感知したりする役割があります。そして感知した圧力は強すぎると痛みとして感じられます。そのため、過剰な負担がかかって炎症が起こると「噛むと響くように痛い」「歯が浮いたように感じる」といった症状が現れやすくなります。

 

この歯根膜炎の原因としては、歯の神経の感染や歯ぎしり・食いしばり、噛み合わせの乱れによって一部の歯に強い力が集中する、などといったものに起因します。歯を軽く叩いたときに痛みを感じることもあります。放置すると炎症が悪化する可能性があるため、原因を特定したうえで、噛み合わせの調整など必要な治療を受けることが重要です。 

 

上顎洞炎

上の奥歯を噛んだときに痛みが出る場合には、上顎洞炎が関係している可能性もあります。上顎洞は鼻の左右にある副鼻腔の一つで、上の奥歯の根と近接しています。風邪や副鼻腔炎などをきっかけに上顎洞の粘膜が炎症を起こすと、その痛みを歯の痛みとして感じることがあります。特に、一本の歯だけではなく複数の上の奥歯が同時に痛む場合や、鼻づまり、膿のような鼻水、頬の圧迫感、頭を下げたときの重い痛みなどを伴う場合は、上顎洞炎が疑われます。

 

また、歯の根の感染が上顎洞へ広がる「歯性上顎洞炎」もあります。歯が原因なのか鼻の炎症が原因なのかを症状だけで判断するのは難しいため、必要に応じて歯科や耳鼻咽喉科で検査を受け、原因に応じた治療を行います。 

 

咬合性外傷

咬合性外傷とは、噛み合わせによって特定の歯や歯周組織に過剰な力が加わり、歯を支える組織がダメージを受けた状態です。歯並びや噛み合わせが乱れていると、一部の歯だけが早く接触したり、強く当たったりして負担が集中することがあります。さらに、歯ぎしりや食いしばりが加わると、日常的に強い力が繰り返しかかり、噛んだときの痛み、歯の浮いた感覚、違和感、歯のぐらつきなどにつながることがあります。治療では、痛みのある歯だけを見るのではなく、噛み合わせ全体のバランスや歯周組織の状態を確認することが重要です。

 

噛み合わせの乱れが歯の痛みを引き起こす理由 

特定の歯に力が集中して負担がかかる

上下の歯は、本来、噛んだときの力を複数の歯で分散して受け止めています。しかし、歯並びや歯の位置がずれて噛み合わせのバランスが崩れると、一部の歯だけが先に接触したり、特定の歯に強い力が加わったりすることがあります。こうした状態が続くと、歯の根の周囲にある歯根膜や歯周組織に負担がかかり、噛んだときの痛みや歯が浮いたような違和感が生じることがあります。

 

強い力が繰り返しかかることで、歯の摩耗や欠け、詰め物・被せ物の破損につながる可能性もあります。また、歯周病によって歯を支える組織が弱っている場合には、通常よりも噛む力の影響を受けやすくなります。そのため、痛みのある歯だけを治療するのではなく、噛み合わせ全体のバランスを確認することが重要です。 

 

歯ぎしり・食いしばりが痛みを悪化させる

歯ぎしりや食いしばりの習慣があると、噛み合わせの乱れによって生じている歯への負担がさらに大きくなることがあります。特に就寝中の歯ぎしりは無意識に行われるため、本人が気づかないまま長時間にわたり歯へ強い力がかかるケースも少なくありません。噛み合わせが乱れている状態で歯ぎしりや食いしばりが続くと、もともと強く接触している歯に負担が集中し、歯根膜の炎症や咬合性外傷につながる可能性があります。

 

起床時に歯が痛む、あごが疲れている、歯が浮いたように感じるといった症状がある場合には注意が必要です。治療では、必要に応じてマウスピースを使用して歯への負担を軽減するほか、歯並びや噛み合わせそのものに問題がある場合には、歯列矯正によって力が偏りにくい状態を目指すこともあります。 

 

噛み合わせによる歯の痛みを放置するリスク 

歯を失うリスクが高まる

噛み合わせの乱れによって特定の歯に強い力がかかり続けると、歯や歯周組織への負担が蓄積し、将来的に歯を失うリスクが高まります。たとえば、過度な噛む力によって歯根膜や歯を支える骨に負担がかかると、次第に歯の揺れや噛んだときの痛みが生じるようになります。

 

さらに、すでに歯周病がある状態で強い力が加わり続けると、歯周組織のダメージが進みやすくなります。また、歯ぎしりや食いしばりを伴っていると、歯の摩耗やひび割れ、破折などが起こる可能性もあります。これらの症状が進行すると、保存が難しくなり抜歯が必要になるケースもあるため、噛んだときの痛みは長期間放置せず、痛みが続く場合は、虫歯や歯周病の有無だけでなく、噛み合わせについても歯科医院で確認してもらいましょう。

 

頭痛・肩こりなど全身に悪影響が及ぶ可能性がある

噛み合わせに問題があると、噛むときに使う筋肉やあごの関節へ通常以上の負担がかかりやすくなります。特に、噛みやすい位置を探して下あごをずらしたり、左右どちらか一方ばかりで噛んだりする状態が続くと、あごの周囲の筋肉が緊張しやすくなります。体の筋肉は関連しあっているため、その結果、あごの疲れや違和感が、首・肩周辺へと波及していきます。

 

首・肩の緊張は頭痛も誘発しやすく、頭痛の症状も加わる場合もあります。ただし、頭痛や肩こりには姿勢やストレス、筋肉の疲労などさまざまな原因があり、噛み合わせだけが直接の原因とは限りません。噛んだときの歯の痛みとあわせて、あごの疲れや頭痛などが続いている場合には、自己判断せず歯科医師に相談し、噛み合わせや顎関節の状態を確認してもらいましょう。

 

噛み合わせによる体調不良についてはこちらをご参考ください

 

歯が痛む以外の歯並びを治した方がいい理由についてはこちらをご参考ください

 

歯の痛みを改善する噛み合わせの矯正方法 

ワイヤー矯正

噛み合わせの乱れによって特定の歯に強い力が集中している場合には、歯列矯正で歯の位置を整えることで、噛んだときの痛みが改善する可能性があります。ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーから持続的な力を加えて歯を少しずつ移動させる方法です。

 

一部の歯だけが強く当たっている状態を改善し、上下の歯がバランスよく接触する状態を目指すことで、歯や歯根膜にかかる負担を分散できます。治療の歴史が長く、症例数も膨大で、汎用性が高い治療です。歯科医師の調整によって歯をコントロールしやすいため、歯のねじれや大きな位置のずれ、複雑な噛み合わせなど、幅広い症例に対応しやすいことが特徴です。

 

一方、固定式の装置が目立ちやすく、痛みや違和感を感じやすいことに加えて、食べ物が挟まったり、装置の周りに汚れが残ったりしやすいため、治療中は丁寧な口腔ケアが必要です。また、ワイヤーを調整した直後には、一時的に歯の痛みや違和感が生じやすいとされています。

 

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、患者様の歯並びに合わせて作製した透明なマウスピース型の装置を段階的に交換し、少しずつ歯を移動させる治療方法です。歯の位置のずれによって噛む力が一部の歯に偏っている場合には、歯列全体を整えて適切な噛み合わせへ近づけることで、歯への負担を軽減し、痛みの根本的な改善を目指せます。

 

ワイヤー矯正に比べると歴史は浅く、近年普及してきた新しい手法ではありますが、患者数が急速に増えているため、技術開発や改良も進んでおり、対応できる歯並びの範囲はどんどん広がっています。知識と技術のある歯科医師が行えば、抜歯を伴ったり、奥歯を大きく動かす矯正にも適応可能です。装置が透明で目立ちにくいうえ、食事や歯磨きの際には自分で取り外せるため、日常生活への影響を抑えやすいことが特徴です。

 

ただし、計画通りに歯を動かすには、歯科医師から指示された装着時間・方法を守る必要があります。また、噛み合わせの状態や骨格的な問題によっては、マウスピース矯正だけでは対応できない場合もあります。歯並びを改善する場合にはそれぞれの装置のメリット・デメリットをよく比較検討することが大切です。 

 

噛み合わせによる歯の痛みの治療を検討している方は、MeLoSにご相談ください

噛んだときに歯が痛む場合、虫歯や歯周病だけでなく、歯並びや噛み合わせの乱れによって特定の歯に負担が集中している可能性があります。原因によって適した治療方法は異なるため、まずはお口の状態を確認し、必要な治療を検討することが大切です。

 

MeLoSでは、専門のスタッフが患者様のお悩みやお口の中の状況を丁寧にお伺いしたうえで、矯正治療に関するご相談に応じています。また、お悩みに合った矯正治療を受けられるお近くの提携クリニックをご紹介することも可能です。「噛むと歯が痛い」「噛み合わせを根本から整えたい」とお悩みの方は、ぜひご相談ください。初回相談は無料ですので、お気軽にLINEよりお問い合わせください。 

 

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