歯ぎしりと歯並びの関係とは?歯ぎしりの主な原因と歯並びを改善する方法について解説
2026年9月28日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。日本口腔インプラント学会認定JSOI専修医。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師向け専門書の翻訳なども行う。

「歯ぎしりと歯並びの悪さは関係あるのでは?」と疑問に思っている方も少なくないのではないでしょうか。歯ぎしりにはストレスや睡眠などさまざまな要因が関係しますが、歯並びや噛み合わせの乱れが影響することもあります。また、強い歯ぎしりが続くと歯やあごに負担がかかり、歯並びに影響する可能性もあります。

 

この記事では、歯ぎしりと歯並びの関係や主な原因、放置するリスク、歯列矯正を含む改善方法について詳しく解説します。 

 

歯ぎしりと歯並びの関係 

歯並びや噛み合わせの乱れが歯ぎしりの一因になる

歯ぎしりは、睡眠やストレス、生活習慣など複数の要因が関係して起こると考えられており、歯並びや噛み合わせだけが直接の原因とは限りません。ただし、上下の歯が均等に接触せず、一部の歯だけが強く当たるような噛み合わせでは、あごを動かしたときに違和感が生じたり、特定の歯や咀嚼筋に負担が集中したりすることがあります。このような状態が、歯ぎしりや食いしばりによる負担を大きくする場合があります。

 

また、噛みやすい位置を探して無意識にあごをずらすような状態が続くと、咀嚼筋が緊張しやすくなることもあります。特に、朝起きたときにあごが疲れている、歯が浮いたように感じる、歯のすり減りが目立つといった症状がある場合は、歯ぎしりの有無だけでなく、歯並びや噛み合わせも確認することが大切です。 

 

歯ぎしりが歯並びを悪化させることもある

強い歯ぎしりや食いしばりが長期間続くと、歯には日常の咀嚼以上の大きな力が繰り返しかかります。その結果、歯の表面がすり減ったり、欠けたりすることで、上下の歯が接触する位置や噛み合わせの高さが変化することがあります。

 

また、歯ぎしりで歯にかかる力は矯正で歯にかける力の数百倍とも言われています。そのような強い力が歯にかかり続けると当然歯が移動し、歯並びが変化していきます。さらに歯周病などによって歯を支える組織が弱っている場合には、過剰な力が加わることでより歯が動きやすくなり、加速度的に歯並びの変化につながる可能性もあります。

 

このように歯の形が変化したり歯が移動したりして、噛み合わせが変化すると、一部の歯に負担が集中し、その負担がさらに歯ぎしりによるダメージを大きくするという悪循環が生じることもあります。歯ぎしりによる影響は長期的なもので自覚しにくいことも多く、家族から指摘されて初めて気づくケースもあります。

 

大人になってからの歯並びの変化についてはこちらもご参考ください

 

歯ぎしりの主な原因 

噛み合わせや歯並びの乱れ

歯ぎしりの原因の一つとして、歯並びや噛み合わせの悪さが挙げられます。歯並びが乱れていると上下の歯が均等に噛み合わず、一部の歯だけが強く接触することがあります。そのため、特定の歯や顎の筋肉に負担が集中し、歯ぎしりにつながる可能性があります。

 

また、歯ぎしりによって歯に強い力がかかり続けると、歯がすり減ったり欠けたりするだけでなく、噛み合わせのバランスに影響することもあります。その結果、さらに噛み合わせが悪くなり、歯ぎしりが誘発されるという悪循環が生じることもあります。

 

ストレス

精神的なストレスや緊張は、歯ぎしりに関係する要因の一つとされています。仕事や人間関係などによるストレスが続くと、無意識に歯を食いしばることが増えたり、睡眠中の歯ぎしりが起こりやすくなったりする場合があります。特に睡眠中の歯ぎしりは自分では気づきにくく、家族から音を指摘されたり、朝起きたときのあごの疲れや歯の違和感から気づいたりすることもあります。

 

また、日中でも集中しているときや緊張しているときに上下の歯を接触させる癖がある人もいます。ストレスを完全になくすことは難しいため、十分な睡眠や適度な運動、リラックスする時間を確保するなど、生活の中でストレスをため込まない工夫も重要です。 

 

飲酒・喫煙などの生活習慣

飲酒や喫煙などの生活習慣も、睡眠中の歯ぎしりと関連している可能性があります。就寝前の過度な飲酒は睡眠の質を低下させ、眠りが浅くなったタイミングで歯ぎしりが起こりやすくなることがわかっています。

 

また、タバコに含まれるニコチンには覚醒作用があるため、飲酒と同じく眠りが浅くなりやすく、歯ぎしりに影響する可能性があります。また、カフェインの過剰摂取や不規則な睡眠なども、睡眠の質を低下させる要因となります。歯ぎしりが気になる場合は、就寝前の飲酒や喫煙、カフェインの摂取量を見直し、規則正しい睡眠を心がけることも大切です。

 

ただし、生活習慣を改善しても症状が続く場合には、マウスピースの使用など専門的な対応が必要になることもあるため、歯科医院へ相談しましょう。 

 

歯ぎしりを放置するとどうなる?

歯がすり減る・欠ける

歯ぎしりが長期間続くと、上下の歯が強い力でこすれ合うことで、歯の表面を覆うエナメル質が徐々にすり減ります。歯の先端が平らになったり、歯の高さが低くなったりするほか、強い力が一部の歯に集中すると、歯にひびが入ったり欠けたりすることもあります。それだけでなく、強い歯ぎしりは詰め物や被せ物が破損・脱離する原因にもなります。

 

歯のすり減りが進むと噛み合わせの高さや接触する位置が変化し、別の歯に負担がかかるようになるなど、噛み合わせ全体のバランスも崩れていきます。重度になると歯の神経に近い部分まで摩耗が進み、治療が必要になるケースもあります。

 

特に就寝中の歯ぎしりは自覚しにくいため、家族から音を指摘されたり、鏡を見て歯の形が変わっていることに気づいたりした場合は、早めに歯科医院へ相談することが大切です。 

 

知覚過敏や顎関節症につながる

歯ぎしりによって歯の表面がすり減り、内部にある象牙質が露出すると、冷たいものや熱いものがしみる知覚過敏が起こることがあります。また、歯ぎしりでは歯だけでなく、あごを動かす筋肉や顎関節にも大きな負担がかかります。

 

その状態が続くことで、口を開けたときの痛みや音が生じる、口が開きにくい、あごが疲れるといった顎関節症の症状につながる可能性があります。朝起きたときにあごやこめかみがだるい、噛むと違和感があるといった症状も、歯ぎしりによる負担が関係していることが多いです。

 

また、強い食いしばりを伴う場合には、咀嚼筋の緊張が続き、顎だけでなく、首や頭部の筋肉にまで違和感や痛みを生じさせます。知覚過敏や顎関節症には様々な原因がありますが、歯ぎしりが原因の一つになりうることを頭に入れておき、自分が歯ぎしりをしていないか日中意識しておくことが大切です。

 

歯ぎしりによる歯並びの乱れを改善する方法 

歯ぎしりの背景に歯並びや噛み合わせの乱れがあり、一部の歯に負担が集中している場合には、歯列矯正によって根本的に歯の位置や噛み合わせを整えることで、歯やあごへの負担、ひいては歯ぎしりを軽減できる可能性があります。

 

ただし、歯ぎしりは複数の要因が関係するため、矯正治療だけで必ず改善するとは限りません。まずは歯科医院で歯の摩耗や噛み合わせ、顎関節の状態などを確認し、歯ぎしりの原因を見極めたうえで治療方法を検討することが大切です。

 

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯にブラケットとワイヤーを装着して歯を動かす治療方法です。古くから用いられていて症例数も多い治療法です。

 

メリット

歯科医師の手技で歯を細かくコントロールしやすく、重度の叢生や大きな噛み合わせのずれ、抜歯を伴う症例など幅広いケースに対応できます。チェアサイドで毎回歯を動かすための調整を行うため、急なトラブルや計画の変更にも対応しやすい傾向にあります。固定式のため、患者様自身で装着時間を管理する必要がない点も特徴です。 

 

デメリット

装置が目立ちやすく、食べ物が挟まりやすいことがデメリットです。また、固定式の装置周辺はでこぼこが強く歯磨きが難しくなるため、虫歯や歯周病を防ぐための丁寧なケアが必要です。また、調整後に歯の痛みや違和感が出たり、装置が頬や唇に当たったりすることもあります。

 

治療期間・費用

全体矯正の場合、治療期間は一般的に1年半~3年程度が目安です。費用は表側矯正で60万~100万円程度が目安ですが、症例や医院、使用する装置によって異なります。 

 

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明な装置を段階的に交換しながら歯を動かす方法です。ワイヤー矯正に比べて歴史は浅いですが、近年のAIと技術の進歩により飛躍的にシステムが進化しています。最近では抜歯を伴うような矯正にも適応できるケースが増えています。審美面や装置の取り扱いの面から、特に若い患者様に人気の治療方法です。

 

メリット

装置が薄くて透明なため目立ちにくく違和感が少ないです。また、食事や歯磨きの際に自分で取り外せるため、食事への制限がほとんどなく、口腔衛生状態を維持しやすい点がメリットです。軽度から中等度を中心に、症例によっては比較的大きな歯の移動にも対応できます。治療前に歯の移動をシミュレーションし、治療後の歯並びのイメージを歯科医師と患者様で共有しやすいことも特徴です。

 

デメリット

充分な治療効果を得るには、1日22時間程度の装着時間と適切な装着方法を守るなど歯科医師から指示された通りに装置を使用する必要があります。装着不足が続くと、計画通りに歯が動かないばかりか予期せぬトラブルが起こるリスクが高まります。また、骨格的なずれが大きい場合など、症例によってはマウスピース矯正だけでは対応が難しいこともあります。 

 

治療期間・費用

治療期間は症例によって異なりますが、全体矯正では1~3年程度が一つの目安です。費用は60万~120万円程度が目安となります。歯ぎしりがある方は、装置が歯の物理的なすり減りを防いでくれる一面もあります。

 

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の治療期間の比較についてはこちらもご参考ください

 

歯ぎしりによる歯並びの乱れに悩んでいる方は、MeLoSにご相談ください

歯ぎしりが続くと、歯の摩耗や欠けだけでなく、歯並びや噛み合わせに影響することがあります。また、歯並びや噛み合わせの乱れが歯ぎしりによる負担を大きくしている場合もあるため、原因を見極めたうえで適切な対応を検討することが大切です。

 

MeLoSでは、専門のスタッフが患者様のお悩みやお口の中の状況を丁寧にお伺いし、矯正治療に関するご相談に応じています。また、ご希望や症状に合わせて、お近くで適切な矯正治療を受けられる提携クリニックをご紹介することも可能です。初回相談は無料ですので、歯ぎしりや歯並びが気になる方は、お気軽にLINEよりご相談ください。 

 

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