インビザラインは作り直しになることがある?主なケースと期間・費用を解説
2026年8月25日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。日本口腔インプラント学会認定JSOI専修医。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師向け専門書の翻訳なども行う。

インビザライン治療では、歯の動きが治療計画とずれた場合や、アライナーを紛失・破損した場合などに、マウスピースの作り直しが必要になることがあります。作製には一定の期間がかかり、治療の進行に影響することもあるため、早めの相談が大切です。また、追加費用の有無は契約内容や歯科医院の保証範囲によって異なります。

 

この記事では、作り直しが必要になる主なケースや対応方法、かかる期間・費用について詳しく解説します。 

 

インビザラインの作り直しが必要になるのはどんなとき? 

歯の動きと治療計画にズレが生じた

インビザラインでは、治療計画をコンピュータ上で事前に立て、その計画通りに動かすためのマウスピースを作製します。しかし、実際の治療では必ずしもコンピュータのシミュレーション通りに進むというわけではありません。装着時間が不足していたり、アライナーが十分に密着していなかったり、マウスピースが歯を十分につかめていなかったりすると、実際の歯の動きが計画より遅れることがあります。

 

少しずつズレが大きくなると新しいマウスピースがうまくフィットしなくなるため、口腔内を再スキャンし、新しい治療計画に合わせてマウスピースを作り直すことがあります。ズレが生じる原因は様々ありますが、交換時期を自己判断で早めることも、ズレを広げる原因になります。 

 

インビザラインのマウスピース交換頻度についてはこちらで詳しく解説しています

 

マウスピースが合わなくなった

装着した際に浮きが目立つ、チューイーを強く噛んでも歯に密着しない、マウスピースをはめていると痛みや違和感が急に強くなった場合は、マウスピースが現在の歯並びに合っていない可能性があります。無理に次の段階へ進むと、マウスピースとのズレが大きくなり、計画どおりに歯が動かなくなることがあるため、歯科医師が状態を確認し、必要に応じて再作製を行います。わずかな浮きでも長く続く場合は、早めの受診が必要です。 

 

破損・紛失でマウスピースが使えなくなった

マウスピースを踏んで割った、熱湯で変形させた、外出先で紛失したなど、装着を続けられない状態になった場合も作り直しが必要になります。すぐに歯科医院へ連絡し、前のアライナーを使うか、次の段階へ進むか、再作製を待つか指示を受けましょう。自己判断で装着を中断すると、歯が後戻りするおそれがあります。予備としてひとつ前の装置を保管しておくと安心です。 

 

虫歯治療などで歯の形が変わった

虫歯治療で詰め物や被せ物を入れると、歯の表面や形が変わり、これまでのマウスピースが合わなくなることがあります。ほんの小さな虫歯であれば、マウスピースがはまるように歯科医師が調整して治療をすることも可能ですが、大きく削る必要がある場合はマウスピースとのフィットが悪くなることが多いです。

 

そのため、矯正中の歯科治療は慎重に行う必要があります。矯正治療前には虫歯治療が必要な歯がないか十分チェックを受け、矯正治療中も新しい虫歯ができないよう丁寧な管理を行うことが大切です。

 

虫歯とインビザラインについてはこちらもご参考ください

 

仕上げの微調整が必要になった

予定していた枚数のマウスピースを使い終えても、前歯の傾きやわずかな隙間、緊密な噛み合わせのような調整が必要であることが多いです。その際は、再度スキャンを行い、追加アライナーを作製して仕上げの微調整を行います。これは治療が失敗したという意味ではなく、より理想的な歯並びや噛み合わせへ近づけるための一般的な対応です。

 

この、追加アライナーについて、何度行うことができるのか、治療開始からいつまで行うことができるのか、追加費用はどのくらいかかるのか、に関しては契約内容や医院の保証範囲によって異なります。マウスピース矯正では複数回のマウスピース作製が基本であることを念頭に置き、治療開始前によく契約内容を理解した上で進めるように注意しましょう。

 

インビザラインを作り直す際の手順 

アタッチメントの除去

インビザラインの作り直しが決まったら、現在のアタッチメントを一度取り外すことがあります。アタッチメントは歯の移動を助ける突起ですが、新しい治療計画では位置や形が変わることがあるためです。歯の表面を傷つけないよう丁寧に除去し、必要に応じてクリーニングも行います。症例によっては、既存のアタッチメントを残したまま再スキャンすることもあります。 

 

精密検査・歯型の再スキャン

次に、現在の歯並びや噛み合わせを確認し、口腔内スキャナーで歯型を取り直します。歯の移動状況だけでなく、虫歯や歯周病、現在のアライナーの適合状態なども確認します。必要に応じて写真撮影やレントゲン検査を行い、当初の計画との差や、作り直しが必要になった原因を詳しく整理します。 

 

治療計画の立て直しと内容の確認

再取得したデータを基に、歯をどの方向へどの程度動かすかを改めて歯科医師が設計します。治療期間の見込みや追加するマウスピースの枚数、アタッチメントの位置、ゴムかけの必要性なども調整されます。

 

治療再開前には、変更後の計画や追加費用の有無、通院回数について説明を受けることができます。疑問点がある場合はこの時点で歯科医師とよく相談し、解消するようにしましょう。 

 

新しいマウスピースで治療再開

新しいマウスピースが完成したら、必要な位置にアタッチメントを付け直し、装着状態や噛み合わせを確認して治療を再開します。作製を待つ間は歯の後戻りを防ぐため、歯科医師の指示に従って現在または一つ前のマウスピースを装着することがあります。

 

場合によっては院内で作られたマウスピースを一時的にはめておくことを指示されることもあります。再開後は決められた装着時間と交換時期を守り、浮きや強い痛みがある場合は早めに相談することが大切です。 

 

インビザラインの作り直しから治療再開までにかかる期間の目安

インビザラインを作り直す場合、再スキャンから新しいマウスピースが届くまでの期間は、一般的に2〜4週間程度が目安です。ただし、症例の複雑さや追加するアライナーの枚数、治療計画の修正内容、歯科医師とメーカー間のやりとりの回数、繁忙具合などによって前後します。

 

また、インビザラインのマウスピースは国外で作られているため、世界情勢による輸送状況の影響で、時間がかかることもあります。さらに、再スキャン後に治療計画の修正を行い、患者様への確認が必要な場合は、その分作製開始までに日数を要することがあります。

 

最近では少しでも早く患者様の元に新しいマウスピースをお届けするために、作り直した治療計画をオンラインで説明する取り組みを行っている医院もあります。新しいマウスピースが届くまでの間は、歯の後戻りを防ぐため、歯科医師の指示に従って現在使用中または一つ前のマウスピースを装着します。 

 

インビザラインの作り直しに費用はかかる? 

追加費用なしで作り直せるケース

インビザラインの治療費に、追加アライナーの作製費用や一定回数までの再作製費用が含まれている場合は、保証期間内であれば追加費用なしで作り直せます。歯の動きが治療計画とずれた場合や、仕上げの微調整が必要になった場合などに適応されます。

 

ただし、無料となる回数や期間には上限が設けられていることがあり、すべての作り直しが無条件で対象になるとは限りません。医院側の判断や治療プランの種類によって扱いが異なるため、事前確認が必要です。 

 

追加費用が発生しやすいケース

マウスピースの紛失や破損を繰り返した場合、患者様の装着時間不足が主な原因で再作製が必要になった場合、保証期間を過ぎている場合などは、追加費用が発生することが多いでしょう。

 

虫歯治療や被せ物の変更によって歯の形が変わり、再スキャンや治療計画の修正が必要になった場合も、検査料や再作製費が別途かかることがあります。また、転院や治療中断後の再開では、新たな契約が必要になる場合もあります。 

 

契約内容・保証範囲の確認ポイント

契約前には、追加アライナーや再スキャンの費用がはじめに支払う治療費に含まれるかどうか、無料で対応できる回数と期限、紛失・破損時の負担額を確認しましょう。さらに、通院ごとにかかる調整費やアタッチメントの付け直し、治療計画の再作成に費用がかかるかなども重要です。

 

矯正治療は自費診療であるため、医院ごとに料金体系や保証範囲は全く異なります。契約書や見積書を確認し、不明点は治療開始前に質問しておきましょう。口頭説明だけでなく、費用が発生する条件を文書で確認しておくと安心です。 

 

インビザラインの作り直し期間中の過ごし方と注意点

新しいマウスピースが届くまでの間は、歯の後戻りを防ぐため、歯科医師から指示されたアライナーを継続して装着します。現在使用中のものを使うのか、一つ前のものへ戻すのかは自己判断せず、必ず歯科医師に確認しましょう。使用期間が長くなってくると装置にひびや変形が起こる可能性もあります。

 

その場合は無理に使い続けず早めに相談し、指示を受けるようにしましょう。場合によっては一時的なマウスピースを院内で作製し、使用するよう指示される場合もあります。また、食事や歯磨きのとき以外は装着時間を守り、紛失を防ぐために専用ケースに保管する点、丁寧な歯磨きを心がけて虫歯や歯周病に罹患しないよう過ごす点は変わりありません。

 

待機中に痛みや大きな浮き、噛み合わせの違和感が出た場合は、次回の受診日を待たずに連絡し、虫歯や歯周病が見つかった場合は、治療再開への影響もあるため、必要な処置の時期についても確認しておきましょう。 

 

インビザラインの作り直しを防ぐには

マウスピースの装着ルールを守る

インビザラインでは、決められた装着時間と交換時期を守ることが何よりも重要です。装着時間が不足すると、歯の動きが治療計画より遅れ、次のマウスピースが合わなくなることがあります。食事や歯磨きのとき以外はできるだけ装着し、歯科医師の指示なく交換時期を早めたり遅らせたりしないようにしましょう。

 

一日の装着推奨時間は20~22時間です。装着時には全体的にチューイーを噛んで歯に密着させるように指導を受けますが、浮きがある場合は、チューイーをさらに局所的に使用するよう指示される場合もあります。丁寧に続けていただくと浮きが解消されて、作り直しを回避できることもあります。強い痛みや大きな浮きが続く場合は、早めに歯科医院へ相談しましょう。毎日の装着時間を記録すると、装着不足にも気づきやすくなります。 

 

マウスピースの取り扱い・保管に注意する

マウスピースは薄い素材でできているため、強い力や高温によって破損・変形することがあります。取り外す際は一方向から無理に引っ張らず、左右から少しずつ外しましょう。熱湯で洗ったり、直射日光の当たる場所や車内に放置したりすることも避けるようにしてください。

 

外したマウスピースをティッシュなどに包み、誤って捨ててしまった、というケースも少なくありません。外した際には、必ず専用ケースに保管する癖をつけましょう。万が一の紛失や破損に備え、直前に使用していたマウスピースも捨てずに保管しておくと安心です。

 

歯科医院に定期通院する

定期通院では、歯が計画どおりに動いているか、マウスピースが適切に密着しているかを確認します。小さなズレの段階で発見できれば、装着方法や交換時期の調整によって、作り直しを避けられる可能性があります。

 

また、虫歯や歯周病のチェック、アタッチメントの脱落チェックも通院時に行います。トラブルにも早めに気づくことができれば治療計画に影響を及ぼす前に対処できる可能性が高まります。ご自身では異常を感じていなくても指定された通院日を守り受診しましょう。もちろん、違和感や装置の不具合がある場合は、次回の受診まで待たずに連絡し、早めに歯科医師の診察を受けましょう。

 

インビザラインの作り直しに不安がある方は、MeLoSにご相談ください 

インビザラインの作り直しが必要になったら費用や治療期間への影響はどうなるの?とご不安を感じている方は、MeLoSへご相談ください。経験豊富なスタッフが患者様のお悩みや現在のお口の状態、治療の進み方などを丁寧にお伺いし、インビザラインが作り直しが必要になる理由や作り直しが必要になった場合の流れについてご相談に応じます。

 

また、お住まいの地域や通院のしやすさに合わせて、インビザライン矯正を受けられるお近くの提携クリニックをご紹介することも可能です。初回相談は無料です。すでにマウスピース矯正を行っていて、マウスピースの作り直しが必要と言われたが納得いかない、破損・紛失してしまった、といった場合も、ご相談の上でお力になれる場合がございます。ご自身で治療を中断したり自己判断したりする前に、まずはお気軽にLINEよりご連絡ください。

 

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