歯列矯正で輪郭が変わることはある?輪郭やそれ以外の変化とは 
2025年11月25日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師むけ専門書の翻訳なども行う。

歯列矯正を検討する際、「輪郭まで変わるのだろうか?」と気になる方は案外多いのではないでしょうか。実は、歯列矯正によって歯や顎の位置が変わることで、顔全体の印象やフェイスラインに変化が現れることがあります。特に出っ歯や受け口などを改善する場合は、口元がすっきりし、横顔のバランスが整うケースも少なくありません。本記事では、歯列矯正によってどのように輪郭が変わるのか、また見た目や表情にどんなポジティブな影響があるのかを詳しく解説します。

 

歯列矯正で輪郭が変わることはある?理由を解説

歯列矯正は歯を動かすだけだと思われがちですが、実際には輪郭やフェイスラインに変化を及ぼすことがあります。以下で変化を感じやすいケースの理由についてご説明いたします。

 

噛み合わせが改善しフェイスラインが変わるから

歯列矯正によって輪郭が変わる最も大きな理由のひとつが、「噛み合わせの改善」です。噛み合わせが悪いと、顎の筋肉の使い方に偏りが生じ、フェイスラインが歪んで見えることがあります。

 

例えば、片方の歯ばかりで噛んでいると、筋肉の発達に左右差が出て顔が非対称に見えることもあります。矯正治療で正しい噛み合わせに整うと、顎の位置が安定し、筋肉のバランスが均等になります。

 

その結果、フェイスラインがすっきりして、全体的に引き締まった印象に変わることがあります。また、食事の際不自然に力を入れることが減り、エラの張りが軽減される場合もあり、特に女性では顔が小さく見えるなど美容面でも嬉しい変化が見られます。これは骨格自体が変わるわけではなく、筋肉のバランスが整うことによる自然な輪郭の変化です。

 

前歯が移動し口元の形が変わるから

出っ歯や受け口などを改善する矯正では、前歯の位置が変わることで口元の形や横顔の印象が大きく変わることがあります。特に前歯を後方に下げるケースでは、唇の位置も自然と内側に引かれ、口元がすっきりとした印象になります。

 

一方で、歯を前方に出す治療を行う場合には、口元に少しボリュームが出て若々しく見えることもあります。このように、歯の角度や位置の変化は、唇や人中の見え方、笑顔のラインにまで影響を及ぼします。治療計画を立てる際には、歯の動きだけでなく「口元やお顔全体のバランス」を考慮することが大切です。

 

インビザライン矯正では、コンピュータ上の3Dシミュレーションによって治療後のお顔の印象を事前に確認することができます。もちろん筋肉の変化などはシミュレーション通りにいくものばかりではありませんが、口元のもたらす印象をある程度予測しながら治療を進めることができます。患者様と歯科医師の間で、理想のゴールとする仕上がりのイメージを共有しておくと安心です。

 

歯並びが整うことでEラインが変わるから

Eライン(エステティックライン)とは、横顔を見たときに鼻の先端と顎の先端を結んだラインのことを指します。理想的なEラインでは、唇がこのライン上か、わずかに内側に位置していると美しいとされています。歯列矯正を行うことで、前歯の位置や傾きが整い、唇の出方が変わるため、Eラインも改善されることがあります。

 

特に出っ歯や口ゴボといったケースでは、歯を後ろに動かすことで唇の突出感が軽減し、自然でバランスの取れた横顔に近づきます。また、噛み合わせの調整によって下顎の位置が安定することで、顎先のラインが整い、よりシャープで整った印象になることもあります。Eラインが整うと、全体の輪郭が引き締まって見えるだけでなく、笑顔や表情にも自然な調和が生まれます。

 

Eラインについてはこちらもご覧ください

 

顎の位置が変わるから

歯列矯正では、歯だけでなく顎の位置にも影響を与えることがあります。例ば、受け口(反対咬合)の場合は下顎が前に出て見えることがありますが、矯正によって上下の歯が正しく噛み合うようになると、顎の位置が自然に後方へ戻り、横顔の印象が柔らかくなります。

 

また、歯列不正によっては下顎が後方に押し込まれてしまっているケースもあります。矯正によって歯列が綺麗に並んでくると、顎が自由に動くようになり、自然と前方に位置してくることもあります。矯正前は下顎が小さく見え、アンバランスだった輪郭に調和が生まれ、整った印象になります。

 

歯列矯正によって輪郭が変わりやすい歯並び

歯列不正には様々なケースがあります。その中でも変化を感じやすい歯並びについて以下でご紹介いたします。

 

出っ歯

出っ歯(上顎前突)は、上の前歯や上顎全体が前方に出ている状態を指します。このタイプの歯並びは、上唇が前に押し出されて口元が突出して見えるため、横顔のバランスに影響しやすいです。矯正治療によって前歯や上顎を後方に下げることで、唇の突出感が軽減し、すっきりとしたフェイスラインになります。

 

また、歯で押され伸ばされていた人中が短く見えるようになり、顔全体の印象がシャープで若々しくなることもあります。

 

受け口

受け口(反対咬合)は、下顎が上顎より前に出ている状態で、顔全体がしゃくれたような特徴的な顔貌であることが多いです。矯正治療によって上下の歯を正しい位置関係に整えると、下顎がやや後退し、輪郭が柔らかく見えるようになります。

 

軽度の受け口では、歯列矯正のみで大きな印象の変化を得られることもあります。顎の突出感が和らぐことで、横顔のバランスが向上します。

 

しかし受け口は骨格性であることも多く、その場合は歯列矯正単独での改善が難しく、外科的矯正との併用が検討されることもあります。外科矯正を併用すると顎の骨のサイズや位置を根本的に変えることになるので矯正治療前とは全く異なる輪郭を手に入れることになります。

 

口ゴボ

口ゴボとは、歯並びや骨格の影響で上下の唇が全体的に前へ突出して見える状態を指します。歯や歯槽骨が前方にあることが多く、顔の中央が膨らんで見えるため、Eラインが整いにくく、横顔のバランスを損ねやすいです。

 

矯正では、必要に応じて抜歯を行い、上下の前歯を後方に下げることで唇の突出感を軽減します。これにより、口元が引き締まりフェイスラインが整います。また、口ゴボは口が閉じにくく唇周りの筋肉が緊張しやすいことがあります。

 

矯正で前歯が引っ込むことにより唇も閉じやすくなり、顔周りの筋肉のバランスが改善され、自然で上品な輪郭に変化します。

 

すきっ歯

すきっ歯(空隙歯列)は、歯と歯の間にすき間がある状態です。一見すると輪郭への影響は少なそうですが、前歯に隙間があることで唇の支えが弱まり、口元の形が不安定になる場合があります。

 

矯正で歯を適切な位置に移動させ、すき間を閉じると、唇が自然に引き締まり口元のラインが整います。また、発音時の空気漏れや口呼吸の改善にもつながり、表情全体の印象が明るくなることもあります。歯の間隔を詰めることで口角が上がり、笑顔が美しく見えるなど、輪郭以外でもポジティブな変化が得られます。

 

過蓋咬合

過蓋咬合とは、上の前歯が下の前歯を深く覆っている噛み合わせのことです。この状態では顎の動きが制限され、口元や下顎が後ろに引っ込んで見える傾向があります。矯正治療で噛み合わせを正しい位置に整えると、顎の動きが自然になり、顔全体の輪郭のバランスがよくなります。下顎が自然な位置に戻ることでフェイスラインが引き締まり、老けた印象の軽減にもつながります。

 

また、過蓋咬合は奥歯に負担のかかりやすい噛み合わせです。矯正による噛み合わせの改善により咀嚼筋の使い方が変化し、顎周りの筋肉がバランスよく働いて整った輪郭になることが期待できます。

 

開咬

開咬は、奥歯のみが噛んでいて、上下の前歯が噛み合わず前方に隙間ができる状態です。常に口が開いたような印象になりやすく、輪郭が間延びして見えることがあります。矯正で前歯を正しい位置に動かし、しっかりと噛み合うようにすると、口元が引き締まりフェイスラインが整います。

 

また、開咬は舌の位置が関係している場合も多く、舌癖を改善することで顎下のラインも整いやすくなります。矯正治療により、正面から見たときのバランスも改善され、調和の取れた顔立ちになります。

 

歯列矯正で輪郭以外に起こる変化

 ここまでで歯列矯正が輪郭に変化を及ぼすことについてお伝えしてきましたが、実は輪郭以外にも変化を及ぼすことがあります。それらの変化について以下で説明します。

 

口が閉じられるようになる

歯列矯正を行うと、出っ歯や口ゴボなどの影響で閉じにくかった口が自然に閉じられるようになります。これは、歯や顎の位置が正しい位置に整い、唇や周囲の筋肉が過度に力を使わなくても自然に口を閉じられるようになるためです。

 

常に口が開いた状態だと、口呼吸になりやすく、乾燥や口臭、虫歯のようなお口の健康問題だけでなく、風邪や感染症にかかりやすくなったりと全身の健康問題にも影響します。矯正によって口が閉じられるようになることで、見た目の印象が引き締まるだけでなく、健康面でも大きな改善が期待できます。

 

滑舌が改善する

歯並びが乱れていると、舌が正しい位置に当たらず、サ行やタ行などの発音が不明瞭になりやすい傾向があります。特に前歯の間に隙間がある場合や開咬の人は、空気が漏れて滑舌が悪くなることがあります。歯列矯正によって歯並びが整うと、舌や唇の動きがスムーズになり、自然に発音しやすくなります。

 

矯正後には、声の響きや発音の明瞭さが改善され、人と話すときの自信にもつながります。職業上、人前で話す機会が多い方にとっても、発音の改善は大きなメリットといえるでしょう。

 

虫歯や歯周病のリスクが下がる

歯並びが整うことで、歯ブラシが届きにくかった部分にも磨きやすくなり、プラークが残りにくくなります。歯列の重なりや不自然な空隙が解消されることで、清掃性が向上し、虫歯や歯周病のリスクを大幅に減らせます。

 

また、噛み合わせが整うと、特定の歯にかかる負担が分散され、歯の寿命を延ばすことにもつながります。歯列矯正は見た目を整えるだけでなく、長期的にお口の健康を維持するための非常に有効な治療といえます。結果として、将来的な歯の喪失や治療コストの軽減にもつながります。

 

胃腸への負担が減る

歯列矯正によって噛み合わせが改善されると、食べ物をしっかりと噛み砕けるようになります。これにより、消化がスムーズになり、胃腸への負担を減らすことができます。噛む回数が増えることで唾液の分泌も促進され、消化酵素の働きが高まtたり、満腹中枢が刺激されて食べすぎ防止にもつながります。

 

歯列矯正を検討している方は、MeLoSにご相談ください

歯並びや噛み合わせを整えたいけれど、「どの治療方法が自分に合うのかわからない」という方は、ぜひMeLoSへご相談ください。専門のスタッフが、患者様のお口の状態やご希望を丁寧にお伺いしたうえで、最適な治療プランをご提案いたします。

 

また、インビザライン矯正を専門的に行う提携クリニックのご紹介も可能です。治療前の不安や疑問にも丁寧にお答えします。初回相談は無料ですので、まずはお気軽にLINEからお問い合わせください。理想の笑顔づくりを、私たちがしっかりとサポートいたします。

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