「歯列矯正をやらなきゃよかった」と後悔する理由9選。失敗を防ぐには?
2025年10月31日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師むけ専門書の翻訳なども行う。

歯列矯正は、歯並びの改善や健康面で多くのメリットがある一方、「やらなきゃよかった」と後悔する人もいます。長期間にわたる治療や費用、痛み、理想との違いなど、思いがけない悩みが生じることも。

 

この記事では、歯列矯正で後悔してしまう主な理由と、失敗を防ぐために事前に理解しておきたいポイントを解説します。正しい知識を持つことで、後悔しない矯正治療を目指しましょう。

 

「歯列矯正をやらなきゃよかった」と後悔する理由9選

矯正治療は歯並びや噛み合わせを整えることを目的としていますが、患者様によっては思った通りの過程や結果が得られず後悔することがあります。治療前の情報不足や期待値と実際の変化の差、また治療中の痛みや装置の不快感などが重なると、「やらなければよかった」と感じやすくなります。

 

ここでは、患者様が感じる典型的な後悔の理由9つを解説し、それぞれの後悔を減らすためのポイントも併せて紹介します。これから矯正を検討する方は、治療前に正しい知識を持ち、計画的に進める参考にしてください。

 

理想の歯並びにならなかった

矯正治療を始める多くの方は、完璧な歯並びを理想にしています。しかし、歯の移動量や骨格の制約、歯列の複雑さによって、患者様が思う理想通りの仕上がりが難しい場合があります。

 

特に重度の叢生や前歯の突出、受け口など複雑な症例では、微妙な傾きや歯の位置のズレが残ることがあります。治療前に理想像を医師と共有し、現実的な目標を設定することが重要です。

 

また、審美性だけでなく機能性を重視し、理想にこだわりすぎない柔軟な考え方も後悔を防ぐポイントです。加えて、定期的なチェックと必要に応じた微調整で仕上がりを最大化できます。

 

噛み合わせが歯列矯正前より悪化した

矯正治療では歯を計画的に動かすため、一時的に噛み合わせが不安定になることがあります。特に複雑な咬合異常を持つ方では、治療中や治療後に「前より噛みにくい」「噛み合わせが悪くなった」と感じることがあります。

 

矯正治療中に一時的に噛み合わせが悪くなっても、当然治療が終了する頃にはきちんと噛み合わせも整えられています。治療後も噛み合わせの違和感が続く場合は、再調整や保定装置の見直しが必要です。

 

しかし、特に大人の方では、治療前のよくない噛み合わせでお食事をすることに慣れてしまっていて、新しい噛み合わせでお食事するのに違和感を強く感じる方もいらっしゃいます。日常生活を進めていくと次第に慣れてきますので、すぐに判断してしまうのは禁物です。柔らかいものや食べやすいものを中心に、少しずつ練習していきましょう。

 

また、治療前に歯科医師とよくコミュニケーションをとり、噛み合わせのリスクや治療方針を理解し、定期的にチェックしながら矯正を進めることが、後悔を減らすためには欠かせません。

 

顔つきが変わってしまった

矯正治療は口元だけでなく顔全体の印象にも影響を与えます。前歯を引っ込めたり、奥歯の位置を調整することで、口元や顎のラインが変化することがあります。これにより、顔つきの印象が想像以上に変わったと感じ、後悔する方もいます。

 

特に出っ歯・受け口で口元の突出感が強い方は、顎や口唇の位置が大きく変わることがあります。治療前に顔つきの変化の可能性についてよく説明を受け、シミュレーションしてイメージを共有すること、必要に応じて微調整の計画を立てることが重要です。顔全体のバランスを考慮した治療を選ぶことで、後悔のリスクを減らせます。

 

歯列矯正後、元の歯並びに戻ってしまった

矯正終了後の後戻りは、歯が元の位置に戻ろうとする自然な力によって起こります。特にリテーナーを指示通りに使用しなかった場合や、舌癖・口呼吸・頬杖などの口腔習癖が残っている場合、歯列が崩れる可能性が高くなります。

 

後戻りが起こると、再治療が必要になることもあり、長い時間と多くの費用をかけてせっかく整えた歯並びが崩れるため、大きな後悔につながります。これを防ぐためには、リテーナーの正しい装着、口腔習癖の改善、定期的なメンテナンスが重要です。患者自身の意識と管理が、後悔リスクを大幅に減らします。

 

歯に隙間ができてしまった

矯正中にできた歯間の隙間が残ることがあります。これは、歯の移動量が不足した場合や骨吸収の影響、治療計画の不十分さによって起こります。隙間が残ると、見た目の不満だけでなく、食べ物が挟まりやすくなり口腔衛生や口腔健康にも影響します。隙間を改善するためには部分矯正や追加の微調整が必要な場合があります。

 

インビザラインでは選択したパッケージによって追加処置か費用に含まれているものと含まれていないものがあります。自分がどのようなパッケージを選択しているのかを把握し、追加処置がかかる場合に必要な期間と費用を予め頭の片隅に置いておくのも後悔しないための工夫です。

 

当初の想定より時間と費用がかかった

治療期間や費用は症例によって大きく異なります。重度の不正咬合や複雑な歯列では、治療が長引き追加処置が必要になることがあります。

 

また、装置の破損や歯の移動が予想通りに進まない場合も時間と費用が追加になりやすいです。当初の計画より時間や費用が増え、こんなはずではなかった、と後悔の原因になることがあります。治療前に医師と相談し、追加費用の可能性や期間延長のリスクを理解しておくことが重要です。

 

また、このようなリスクを減らすためには何よりも歯科医師の指示通りに矯正装置を装着することが大切です。推奨装着時間と正しい装着方法を守ることで、予想外のトラブルを最小限に抑えることができます。

 

想像以上に痛みや違和感があった

矯正装置は歯を動かすために力を加えるため、痛みや違和感が生じます。ワイヤー矯正では装置が口腔内に当たることがあり、時折非常に強い痛みや違和感が出ることは知られていることが多いです。

 

一方、マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて痛みや違和感はでにくい矯正システムではありますが、力を加えて歯を動かすことには変わりありませんのである程その違和感や痛みを感じる可能性はあります。この痛みが、思っていたより強い・長いと感じ、日常生活に支障をきたしたと感じる方もいらっしゃるでしょう。

 

これを軽減するためには、痛みの対処法を事前に理解し、装置調整や薬の使用など医師の指示に従うことが大切です。痛みや違和感が長引く場合は早めに相談することで、後悔を防ぎやすくなります。

 

歯列矯正中に虫歯になってしまった

矯正装置が歯に装着されることで、歯磨きが難しくなり、虫歯リスクが高まります。特にワイヤー矯正では固定式のブラケットの周囲に汚れが溜まりやすく充分な歯磨きが難しいとされがちです。取り外しが可能で、歯磨きを行いやすいマウスピース矯正でも、歯につけたアタッチメント周囲や治療中に生じた隙間、マウスピース本体の衛生状態が保たれないと虫歯が進行することがあります。

 

矯正治療中に虫歯が発生すると、装置の調整や治療計画の見直しが必要になり、治療期間や費用の増加、痛みを伴う場合もあります。定期的な歯科検診と正しいブラッシングを行うことで、後悔のリスクを大きく減らすことが可能です。

 

歯を抜いたり削られたりした

矯正治療では、スペース確保や歯列整列のために抜歯や歯の削合を行うことがあります。特に顎が小さい場合や前歯の突出が大きい場合、抜歯は避けられません。必要な抜歯や削合のみ行われるはずですが、事前の説明できちんと患者様に理解が得られていないと、「思った以上に歯を削られた」「歯を失った気がする」といった不満や後悔につながることがあります。

 

抜歯や削合の必要性や本数、位置を事前に歯科医師から丁寧に説明してもらい、納得した上で治療を始めることが重要です。また、最小限の侵襲で済む方法を検討することも後悔を減らすポイントです。

 

「歯列矯正をやらなきゃよかった」と思わないために

信頼できる歯科医院をしっかり選ぶ

歯列矯正は長期間にわたる治療であり、使用する装置や治療計画の正確さが結果に大きく影響します。そのため、信頼できる歯科医院を選ぶことは非常に重要です。医院の設備や実績、症例数、口コミなどを事前に確認し、歯科医師やスタッフが丁寧にカウンセリングを行ってくれるかどうかも判断材料になります。

 

自分の悩みや希望をしっかり相談できる環境が整っている医院を選ぶことで、治療の不安や後悔を減らすことができます。

 

矯正歯科の選び方についてはこちらもご覧ください

 

あらかじめリスクを把握しておく

歯列矯正には後戻りや歯茎の退縮、痛みや装置による違和感など、一定のリスクが伴います。これらの可能性を事前に理解しておくことで、治療中に予想外の状況に直面しても冷静に対応できます。

 

また、治療期間や費用、抜歯の必要性なども把握しておくと、計画通りに進めやすくなります。リスクや注意点をあらかじめ把握し、歯科医師と納得した上で治療を始めることが、後悔を防ぐ第一歩です。

 

治療中は歯科医師の指示を遵守する

歯列矯正、特にマウスピース矯正の結果を左右する大きな要素は、患者様ご自身の行動です。装置の正しい使用方法やリテーナーの装着時間、通院スケジュールの遵守など、歯科医師の指示に従うことで、歯の動きや治療効果を最大化できます。

 

自己判断で装置を外したり通院を怠ったりすると、治療計画通りに歯が動かず、後戻りや再治療のリスクが高まります。治療中の注意を守ることが、後悔しない矯正の鍵です。

 

歯列矯正で後悔したくないと考えている方は、MeLoSにご相談ください

歯列矯正で後悔したくないとお考えの方は、まず専門家に相談することが大切です。MeLoSでは、患者様のお口の中の状態や歯並びのお悩みを丁寧にお伺いした上で、最適な治療方法をご提案いたします。

 

また、お近くでインビザライン矯正を受けられる提携クリニックのご紹介も可能です。初回相談は無料ですので、治療前に不安や疑問をしっかり解消したい方は、LINEよりお気軽にご連絡ください。

 

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