出っ歯を治す方法5つ!自力で治す方法は絶対にNG
2024年12月27日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師むけ専門書の翻訳なども行う。

出っ歯は見た目だけでなく、噛み合わせや口腔内の健康にも影響を及ぼすことがあります。では、どのように治せるのでしょうか?主な矯正方法には、「マウスピース矯正」と「ワイヤー矯正」があります。

 

それぞれのメリットやデメリット、費用、治療期間について詳しく解説します。また、自力で治そうとする危険性についても触れています。出っ歯改善をお考えの方は、ぜひ適切な方法を選ぶ参考にしてください。

 

出っ歯の原因

出っ歯の原因は一つではなく、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。その中でも特に多いのが「遺伝」「口腔習慣」「口呼吸」です。これらの原因を知ることで、予防や改善のヒントを得ることができます。

 

遺伝

出っ歯の原因として最も一般的なのが遺伝です。歯並びや顎の大きさ、形は親から子へと受け継がれることが多く、特に上顎が前方に突出している場合や下顎が小さい場合に出っ歯になりやすい傾向があります。

 

また、遺伝による歯の大きさと顎の大きさのバランスが崩れると、歯が前方に押し出される形で出っ歯が発生することもあります。患者様に血縁のあるご家族に出っ歯の方がいらっしゃる場合は、その兆候がないか注意深く観察していくことが大切です。

 

口腔習慣

幼少期の癖や習慣も出っ歯の原因となります。例えば、指しゃぶりや舌で前歯を押す癖、頬杖をつく姿勢が長期間続くと、歯並びに影響を及ぼします。特に、舌で前歯を押す動作は歯を前方へと押し出す力を生じさせ、出っ歯に繋がります。

 

このような習慣を早期に見直すことで、悪化を防ぐことが可能です。また、矯正で歯並びを直してもこのような習慣が残っていると後戻りを起こしやすくなります。

 

歯並びに悪影響を及ぼす習慣がある場合は早めに除去に取り組みましょう。

 

口呼吸

口呼吸も出っ歯の原因の一つです。本来、舌の先は口の中で上顎の裏に接しているべきですが、口呼吸をしていると舌が下がり、口腔内のバランスが崩れてしまいます。

 

その結果、顎の成長が不均衡になり、歯が前方に移動してしまうことがあります。

 

また、口呼吸は歯並びの悪化だけでなく、口腔内の乾燥や虫歯、歯周病のリスクも高めるため、早めの対策が重要です。鼻呼吸を促すトレーニングや口腔筋機能療法(MFT)が有効です。

 

出っ歯の原因を理解することで、適切な治療や予防策を講じることができます。気になる症状がある場合は、早めに歯科医で相談し、原因に合わせたアプローチを選びましょう。

 

出っ歯を放置するリスク

出っ歯をそのままにしておくと、見た目の問題だけでなく、歯や全身の健康に影響を及ぼすことがあります。ここでは、放置することで生じる具体的なリスクについて解説します。

 

見た目が気になる

出っ歯は見た目に影響を与えるため、口元が気になり、自信を持てなくなる方も多いです。特に、笑顔や話すときに目立ちやすく、心理的な負担となることがあります。

 

これが原因で、人前での会話を避けたり、写真を撮られるのを嫌がったりすることもあります。放置せずに治療を検討することで、見た目の改善だけでなく、性格へのいい影響も期待できます。

 

虫歯や歯周病になりやすくなる

出っ歯の形状は、歯の清掃が行き届きにくい原因の一つです。前歯が突出していることで、歯ブラシが届きにくい部分ができ、歯垢や汚れが溜まりやすくなります。

 

その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、出っ歯は上下の歯が正しく噛み合わないことが多いため、歯に余分な負担がかかり、歯周病が進行しやすい環境を作り出す可能性もあります。

 

奥歯の喪失リスクが上がる

理想の噛み合わせでは、歯をスライドさせた時に前歯があたり、奥歯が当たらないような動きをすることでそれぞれの歯にかかる負担を軽減させる仕組みになっています。

 

しかし、出っ歯の方は前歯が充分に噛みあわず、この動きをする事ができない方も多くいらっしゃいます。その結果、奥歯にばかり力がかかり、歯に亀裂が入ったり、歯根の破折のリスクが上がります。

 

出っ歯は前歯だけでなく、奥歯の健康をも損なう原因となる可能性があります。

 

健康上のリスクが上がる

出っ歯は口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。噛み合わせの不調が原因で、十分に食べ物を噛めない状態が続くと、消化器官への負担が増加し、胃腸のトラブルを引き起こすことがあります。

 

また、噛み合わせの問題が顎の関節に負担をかけ、顎関節症を引き起こすケースもあります。さらに、口呼吸が促されることで、睡眠時無呼吸症候群などのリスクも高まります。

 

出っ歯を治す方法5つ

出っ歯を治す方法にはさまざまな選択肢があります。それぞれの方法には特徴があり、患者さんの歯並びや状態に応じた治療法を選ぶことが重要です。

 

ここでは、「マウスピース矯正」「ワイヤー矯正」「インプラント矯正」「セラミック矯正」「外科手術」の5つについて、概要やメリット・デメリット、費用、期間をご紹介します。

 

マウスピース矯正

少しずつ形の違う透明なマウスピースを装着し交換していく事で、歯を理想の歯列に動かしていく矯正方法です。インビザラインが代表的な例で、目立ちにくく取り外しができることが特徴です。

 

メリット

・目立たないため、仕事や学校で周囲に気付かれにくい

・食事や歯磨きの際に取り外せるため、清潔を保ちやすい

・痛み違和感が少ない場合が多い

 

デメリット

・軽度〜中等度の症例に限られる場合がある

・毎日22時間以上の装着が必要で、自己管理が求められる

 

費用
約60万円〜100万円

 

期間
1年〜2年程度

 

ワイヤー矯正

歯にブラケットを装着し、ワイヤーで引っ張ることで歯を動かす方法です。歴史も古く、対応できる症例も非常に幅広いのが特徴です。しかし装置の違和感や不便さを感じることも多いため、矯正治療に二の足を踏んでしまうことも多い治療方法です。

 

メリット

・重度の症例や複雑な歯並びにも対応可能

・矯正効果が高く、細かい調整ができる

・治療装置の自己管理がほとんどない

 

デメリット

・見た目が目立ちやすい

・装置が固定されているため、歯磨きがしにくい

・月に一度程度の通院が必須である

・痛みや不便さが大きい

 

費用
約60万円〜120万円

 

期間
1年半〜3年程度

 

インプラント矯正

矯正用のミニインプラントを歯茎に埋め込み、それを固定源として使用しながら歯を動かす方法です。通常の矯正では動かしきれない難しい症例にも対応できます。この方法単独で治療が行われることは少なく、マウスピース矯正やワイヤー矯正に併用されることがほとんどです。

 

メリット

・他の方法では難しい歯の動きが可能

・治療期間を短縮できる場合がある

 

デメリット

・外科的な処置が必要

・インプラントが埋め込まれることで不快感を感じる場合がある

・追加費用がかかる

 

費用
約5万円〜30万円(追加費用)

 

期間
1年〜2年

 

セラミック矯正

出っ歯になっている歯を削り、セラミック製の人工歯をかぶせることで歯並びを整える方法です。審美歯科の一つで、即効性があります。

 

治療期間も短く、歯の色や形も変えられるのが魅力ですが、健康な歯を大きく何本も削る必要があるため、歯の長期的な健康を考えるとあまりお勧めすることは多くありません。

 

メリット

・ごく短期間で治療が完了する

・白く美しい歯を手に入れられる

 

デメリット

・健康な歯を削る必要がある

・セラミックが割れるリスクがある

 

費用
約10万円〜20万円(1本あたり)

 

期間
数週間〜数ヶ月

 

外科手術

上顎や下顎の骨格の問題が原因で出っ歯になっている場合、骨を切除してバランスを整えたり、移動させる外科的手術で矯正します。外科矯正とも呼ばれます。歯列を整える矯正治療を併用されることが多いです。

 

メリット

・骨格的な問題を根本から解決できる

・重度の症例にも対応可能

 

デメリット

・全身麻酔が必要で、体への負担が大きい

・入院が必要になる場合がある

 

費用
約50万円〜100万円(保険適用外の場合は高額になる)

 

期間
外科手術に関しては数ヶ月

前後に数年の矯正治療を併用することが多いです。

 

出っ歯は自力で治せません

出っ歯に悩む方の中には、割り箸を使って押したり、トレーニングを試みるなど、自力で治そうとする方法に挑戦する方もいます。しかし、これらの方法は効果がないどころか、歯や口腔内に悪影響を及ぼす可能性が高く、専門的な治療が必要です。

 

ここでは、自力で治せない理由とリスクについて詳しく解説します。

 

割り箸で出っ歯を押す方法は絶対にNG

インターネット上で「割り箸を使って出っ歯を押せば治る」という方法が紹介されることがあります。しかし、これは絶対に行ってはいけません。

 

歯を無理に押すことで、歯の根元や歯茎に負担をかけ、歯周組織を傷つけるリスクがあります。また、誤った方向に力を加えることで、歯並びがさらに悪化する可能性もあります。

 

歯を動かすには、適切な力と方向を長期間にわたって維持する必要があり、これは専門的な矯正装置でなければ実現できません。

 

トレーニングによって悪化を防ぐことは可能

出っ歯そのものをトレーニングで治すことはできませんが、悪化を防ぐためのトレーニングは役立つ場合があります。例えば、舌の位置を正しい位置に保つトレーニングや、口呼吸を鼻呼吸に変える練習などは、口腔内の筋肉のバランスを整え、歯並びがこれ以上崩れるのを防ぐ効果が期待できます。

 

ただし、これらは予防的な対策に過ぎず、出っ歯を根本的に改善することはできません。

 

自力で治そうとするリスク

出っ歯を自力で治そうとする試みは、口腔内の健康に深刻なリスクをもたらす可能性があります。具体的には以下のような問題が考えられます

 

・歯周病や歯のぐらつき
無理な力をかけることで、歯を支える歯茎や骨にダメージを与え、歯周病や歯のぐらつきの原因になります。

 

・噛み合わせの悪化
誤った力の加え方が原因で、上下の歯がさらに合わなくなり、噛み合わせが悪化する可能性があります。

 

・痛みや炎症
自己流の矯正は歯や歯茎に不要な負担をかけ、炎症や痛みを引き起こすことがあります。

 

・治療が困難になる
無理に歯を動かそうとすることで、状態が悪化し、結果的に専門的な治療が難しくなるケースもあります。

矯正で出っ歯を治したい方は、MeLoSにご相談ください

MeLoSでは、出っ歯治療を検討されている方にマウスピースやワイヤーでの矯正治療をご提案しています。専門のスタッフが患者様のお口の状態やお悩みを丁寧にお伺いし、最適な治療方法をご案内いたします。

 

また、インビザライン矯正を希望される方には、お近くの提携クリニックをご紹介することも可能です。初回の相談は無料で承っておりますので、どのようなことでもお気軽にLINEからお問い合わせください。

 

ぜひこの機会に一歩踏み出してみませんか?お待ちしております。

 

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