「口ゴボ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「口ゴボ」は、見た目のコンプレックスだけでなく、噛み合わせや口元のバランスにも影響を与えることがあります。
この歯並びを治すための治療方法には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正など様々な方法があり、費用や期間も治療方法によって大きく異なります。さらに、歯列矯正だけではなく、骨格の問題がある場合は外科手術が必要になることも。
この記事では口ゴボを治療する際の方法やそれにかかる費用について詳しくみていきます。
「口ゴボ」とは、口元が上下顎ともに前に突出して見える状態のことを指します。これは特に横顔で顕著になり、Eライン(鼻先と顎先を結んだライン)よりも上下の唇が前に出ている場合、口ゴボと呼ばれることがあります。
この状態は、見た目のバランスに影響を与えるだけでなく、歯並びや噛み合わせにも問題が生じることがあり、適切な矯正治療が必要です。口ゴボの改善には、矯正治療や外科手術など、個々の状態に応じた治療方法が選ばれます。
口ゴボの原因には様々なものがあります。一般的に考えられるものを以下でご説明いたします。
口ゴボの原因の一つは、下顎の大きさや位置のバランスの悪さです。下顎が小さかったり後退している場合、上顎や前歯が前に出て見え、口元が突出する「口ゴボ」状態になります。
この場合、骨格のバランスが影響しているため、矯正治療だけでなく、骨の位置を修正する外科的治療(顎変形症手術)が必要になることもあります。軽度の症例では、マウスピース矯正やワイヤー矯正で歯並びを整えることで改善が可能です。
歯の生える位置や角度が不適切だと、前歯が前に傾斜し、口ゴボになることがあります。
これは歯列矯正で比較的容易に改善できるケースです。マウスピース矯正やワイヤー矯正を用いて、歯を正しい位置に動かすことで、口元の改善が期待できます。
適切な矯正治療を受けることで、見た目だけでなく、噛み合わせや歯の機能も向上します。
指しゃぶりや舌の押し出し癖などの口腔習癖も、口ゴボの原因となることがあります。これらの習慣が長期間続くと、前歯が押し出され、口元が前に出る状態になります。
口腔習癖が原因の口ゴボは、まず習癖を除去することが大切です。その後、マウスピース矯正やワイヤー矯正で歯並びを整える治療が行われます。
口ゴボを治療する場合には矯正治療が有効ですが、矯正治療にも様々な種類があります。以下では矯正治療の種類ごとにメリット・デメリット、費用や期間をご説明いたします。
マウスピース矯正は、少しずつ形の違う透明なアライナーを交換しながら歯を動かす矯正方法です。費用は80万円〜120万円程度が相場で、治療期間は1年半から2年程度が一般的です。
最大のメリットは、目立たず違和感を最小限に抑えて矯正ができる点で、取り外しも可能なため、食事や歯磨きがしやすいです。デメリットとしては、装着時間や装置の管理をご自身で行わなければならない点が挙げられますが、ワイヤー矯正に比べて痛みも少なく、ライフスタイルに合った治療が可能です。
マウスピース矯正は、多忙な方や見た目を重視する方に特におすすめです。
表側矯正は、歯の表面にワイヤーとブラケットを装着する従来的な方法です。費用は70万円〜100万円程度で、治療期間は2〜3年が目安です。
メリットは、重度の歯並びの問題にも対応でき、治療の確実性が高い点です。しかし、デメリットとしては、見た目が目立ちやすく、食事の際に不便を感じたり、口腔内の衛生状態を保つのが難しかったりすることです。
また、装置によって口腔内が傷ついたり、調整した直後に強い痛みがでることもあります。しかし、歯列全体を確実にしっかりと動かしたい方には効果的です。
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着するため、外からは見えない矯正方法です。高度な技術が必要となるため費用は120万円〜150万円と高額で、治療期間は2〜3年とやや長めになります。
メリットは、表側から全く見えないことですが、デメリットは装置の違和感が強く、舌に触れるため話しにくさや食事の不便さを感じることがある点です。
審美性を重視する方には理想的ですが、快適さではマウスピース矯正の方が優れています。
ハーフリンガル矯正は、上の歯は裏側矯正、下の歯は表側矯正を組み合わせた方法です。費用は100万円〜130万円程度で、治療期間は2〜3年が一般的です。
上顎の歯が見えないという審美性と、比較的安定した矯正効果を得られるのがメリットです。しかし、下顎の表側矯正のデメリット(見た目や不便さ)を感じることがあります。
審美性と確実性のバランスを取りたい方におすすめですが、全体的な快適さではマウスピース矯正が勝ります。
口ゴボの原因が骨格によるものが大きい場合、外科手術が必要なケースもあります。骨格異常による歯列不正と歯科医師が診断した場合は費用は保険診療で行うことができますので30万〜60万円程度で抑えることが可能です。
術前の矯正、手術、術後のリハビリ期間を含め、治療期間は3年〜5年が一般的です。
外科手術のメリットは、骨格から矯正するため大幅な改善が期待できることですが、デメリットは手術に伴うリスクやダウンタイムが発生することです。
自身の歯並びが骨格に起因するものか、歯科医師の診断を仰ぎ、メリットやデメリットを聞いてよく考えた上で治療を行いましょう。また、保険適用で治療を行う場合には術前術後の歯列矯正はワイヤーのみ可能という決まりがあります。
口ゴボを治さずに放置しているとお口の中の健康にリスクが生じます。一般的に考えられるリスクを以下でご説明いたします。
口ゴボを放置すると、前歯が突出していることで歯の清掃が難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。特に、歯と歯の間に汚れが溜まりやすく、歯茎の炎症や出血を引き起こすことがあります。
適切な矯正治療を受けることで、歯並びが整い、口腔内の清掃がしやすくなるため、虫歯や歯周病の予防にも繋がります。口ゴボの放置は、健康的な口腔環境を維持する上でもリスクが大きいです。
口ゴボの状態が続くと、歯の清掃が不十分になりやすく、食べ物の残りカスや歯垢が蓄積しやすくなります。これにより、口腔内の細菌が増殖し、口臭の原因となります。
矯正治療で歯並びを改善することで、歯磨きがしやすくなり、口臭の予防にもつながります。口ゴボを放置することは、見た目だけでなく、口腔衛生の悪化による口臭のリスクを増大させます。
口ゴボを長期間放置すると、顎や顔全体の骨格に影響を与え、顔の歪みが生じる可能性があります。口元の突出は、上下の歯の噛み合わせのバランスを崩し、顔の筋肉の使い方に不均衡を生じさせます。
矯正治療により、骨格や噛み合わせを整えることで、顔の歪みを予防し、健康的なフェイスラインを維持することができます。
口ゴボによって噛み合わせが悪くなると、食べ物を十分に噛み砕くことが難しくなり、消化不良を引き起こすことがあります。これは、胃や腸に過剰な負担をかける原因となり、消化器系のトラブルを引き起こすリスクがあります。
噛む機能を改善するためにも、矯正治療は重要です。口ゴボを放置すると、見た目だけでなく体全体の健康にも影響を与えることがあります。
口ゴボを放置すると、噛み合わせのバランスが崩れ、顎の関節に過剰な負担がかかることで顎関節症のリスクが高まります。顎関節症は、顎の痛みやクリック音、さらには口の開閉が困難になる症状を引き起こします。
矯正治療により、正しい噛み合わせを回復することで、顎関節への負担を軽減し、顎関節症の予防が可能です。
口ゴボに関するよくある質問に対して、お答えしていきます。
歯並びが良くても、口元が突出している口ゴボの状態では、骨格や噛み合わせに問題がある可能性があります。
口ゴボは見た目だけでなく、噛み合わせの不均衡や顎関節への負担、さらには口腔衛生の悪化を引き起こすリスクがあります。そのため、歯列矯正や場合によっては外科的治療が必要になることもあります。
矯正治療は見た目の改善だけでなく、口元の健康や機能の向上にもつながるため、専門家に相談することが重要です。
口ゴボの治療には、原因や症状に応じた最適な矯正方法が選ばれます。
軽度の口ゴボであれば、マウスピース矯正(インビザライン)がおすすめです。透明で目立たず、快適に治療できるため、ライフスタイルを保ちながら口元の改善が可能です。
重度の場合や骨格に問題がある場合には、ワイヤー矯正や外科手術を組み合わせる必要があることもあります。
治療の選択は、歯科医師との相談に基づいて決めることが大切です。
口ゴボをマウスピース矯正で治療したいとお考えの方は、ぜひMeLoSにご相談ください。専門のスタッフが、患者様のお口の中の状況をしっかりとお伺いした上で、最適な治療方法についてご提案いたします。
また、お近くでインビザライン矯正を受けられる提携クリニックのご紹介も可能ですので、安心して治療を進めることができます。初回相談は無料で承っておりますので、お気軽にLINEよりお問い合わせください。ぜひ一度、私たちの専門的なアドバイスをお試しください。