マウスピース矯正とは透明のマウスピース型装置を交換していくことで歯並びを整えていく近年人気のある矯正方法です。
矯正装置が透明で目立ちにくいので見た目を気にする若い世代に需要が高く、ご検討されている患者様の中には高校生の方もいらっしゃると思います。
高校生でマウスピース矯正を行うことのメリット・デメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
この記事では、マウスピース矯正を高校生で始めることについて詳しくご説明していきます。
10代のお口の中は目まぐるしく状況が変わります。
しかしマウスピース矯正はそのようなお口の状況にも対応でき、むしろ高校生のお口の中には適した矯正方法と言えます。
高校生では骨格の成長はほとんど完成し、永久歯も生え揃っています。
顎の成長のピーク、特に上顎の成長のピークは過ぎていますが、下顎はまだ成長の余地があります。
この成長段階の間に歯列矯正を始めることで、顎の成長を踏まえた歯列矯正を行うことができます。
歯は生えてから時間が経てば経つほど歯がその位置に強固に固定されていきます。
高校生のように永久歯が生えて間もない歯列は成人に比べて歯が動きやすく矯正の成果が早く出やすいです。
動きやすい時期に治療を始めることで、歯列矯正の治療期間を短くすることも期待できます。
矯正にはマウスピース矯正と従来型のワイヤー矯正がありますが、マウスピース矯正のメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
以下で詳しくご説明していきます。
マウスピース矯正の装置は透明で非常に薄い素材でできているので金属の装置を歯の表面に付ける必要のあるワイヤー矯正と比べてかなり目立ちにくいです。
アタッチメントと呼ばれる歯の表面につける補助装置も歯と同じ色の素材を使用します。
長くなりやすい矯正治療期間中、装置の見た目を気にすることなく矯正治療を進めることができます。
マウスピース矯正では1つのマウスピースを約1週間使用し、歯が動いたら次のものに交換します。
1つのマウスピースで動かす量は0.25mmと少ない移動量に設定されているため、歯が動く際の痛みを抑えることができます。
また従来のワイヤー矯正では歯の表面につけた金属の装置やワイヤーがお口の中の粘膜を傷つけることがありましたが、マウスピース型の装置は表面が非常に滑らかで歯にフィットしているので違和感も少なく粘膜を傷つけることもほとんどありません。
マウスピース矯正では、装置の交換をご自身で管理していただくため、IPRや抜歯のような処置が必要な場合を除き、通院は数ヶ月に一度となることがほとんどです。
ワイヤー矯正では1ヶ月に1度通院していただき歯科医師の調整が必須となりますので、それと比べると通院回数は格段に少なく済みます。
マウスピース矯正では装置をご自身で簡単に取り外しすることが出来るため、食事や歯磨きの際は外した状態で行っていただけます。
そのため装置に食べ物が引っかかったり、磨き残しが出来たりということが少なく、口内環境を清潔に保ちやすくなります。
矯正途中で虫歯や歯周病になってしまうと矯正を中断して、虫歯や歯周病の治療を優先せねばならず、ひどい場合には治療計画の変更も必要となってしまいます。
口内を清潔に保ちやすい点はマウスピース矯正の大きなメリットです。
マウスピース矯正ではコンピュータ上で治療計画を立て、その計画に沿って歯を動かしていきます。
そのため、ゴールまで何枚のマウスピースが必要か、どのタイミングで抜歯やIPRの処置が必要かなどを把握することができます。
もちろん歯の動きには個人差があり、追加の処置やマウスピースが必要となることもあるため参考程度とはなりますが、計画的に治療を進めることが可能です。
高校生がワイヤーやその他の方法ではなくマウスピース矯正を選ぶメリットをご説明いたします。
高校生活では部活動に精を出す方も多いです。特に運動部では日常的に人とのコンタクトがあったり、転倒や衝突の可能性があったりと、口周りに衝撃を受けるリスクが高いです。
ワイヤー矯正の装置が歯の表面についた状態で口周りに力が加わると矯正装置でお口の中を傷つけてしまったり装置が破損や変形してしまう可能性があります。
しかしマウスピース矯正の装置は歯にフィットしていて表面も非常に滑らかなため、そのようなリスクがほとんどありません。
また痛みや違和感もワイヤー矯正に比べて少ないので部活動に集中して取り組みやすいでしょう。
高校生は多感な時期で、見た目も非常に気になる年頃です。
歯の表面に目立つ装置がついていると、矯正器具を気にするあまり、あまり大きく笑えなかったり積極的になれなかったりと性格や行動にも影響を与えかねません。
しかしマウスピース矯正の装置は非常に目立ちにくいため、見た目を気にすることなく日常生活を送ることが可能です。
体だけではなく心も成長途中である高校生にとっては、矯正治療中も見た目を気にせず高校生活を送ることができるという点は大きなメリットと言えるでしょう。
マウスピース矯正ではほとんどの場合で保険適用外となります。
治療の段階によってかかる費用が異なるので、一般的な流れとその段階でかかる費用をご紹介いたします。
医院によって設定は異なりますので、詳細はご自身のかかる予定である医院にお問い合わせください。
矯正相談・カウンセリング | 0~1万円 |
診断・矯正用精密検査 | 3~5万円 |
矯正以外の術前治療(虫歯歯周病など) | 保険適用であれば数千円程度 |
矯正のための抜歯(保険適用不可) | 5,000円~1万円 |
矯正装置 | 30~100万円 |
調整料 | 0~5,000円 |
保定装置(リテーナー) | 3~5万円 |
矯正治療終了後経過観察 | 3,000~5,000円 |
高校生のマウスピース矯正治療費を抑える方法
マウスピース矯正は保険適用外となるため費用がどうしても高額になります。
少しでも費用を抑えて治療を受けるために有効な方法をご紹介いたします。
医療費控除とは1年間(1月1日から12月31日まで)に支払った医療費が基準額(10万円または所得給与の5%の少ない方)を超える時、税務署で確定申告することでその超過支払い分の医療費が課税対象の所得から控除され、税金の一部が還付される制度です。
この制度は生計を同じくしている配偶者や親族の医療費も合算して申請することができます。
矯正治療基準額をオーバーすることがほとんどですのでこの仕組みを利用しない手はありません。
まとまった額を一気に支払うのが難しいという方におすすめなのがデンタルローンです。
デンタルローンとは歯科治療のための医療ローンのことで、ローン会社が歯科医院に治療費を一括で支払い、契約した患者様は治療費を分割でローン会社に支払っていきます。
歯科治療に対してのみ適用されるローンシステムのため、カードの分割払いや通常のローンよりも金利は低く設定されています。
毎月の支払額を一定に設定することが出来るので支払いのスケジュールも立てやすいです。
高額療養費制度は同一月にかかった医療費の自己負担額が一定の金額を超えた場合にあとで払い戻される制度です。
この制度は保険適用の医療費のみに適用されるため、矯正治療では使用することは少ないですが、利用したいタイミングがあればご自身の健康保険組合に問い合わせて申請が必要となります。
マウスピース矯正は保険適用にはなりません。
矯正治療でも保険適用となる場合がありますが以下の条件を満たしていると歯科医師が診断した場合のみに限定されます 。
・厚生労働省で定められた先天性疾患に伴う矯正治療
・永久歯の前歯と小臼歯のうち3歯以上に萌出不全がある
・重度の顎変形症に伴う矯正治療
また、これらの条件に当てはまって保険を使用して矯正治療を受ける場合には、矯正装置や治療を受けることのできる医療機関に決まりがあり、マウスピース矯正での矯正治療は現在の日本の保険診療の仕組みでは認められていません。
マウスピース矯正を行うときは保険適用外になると考えておきましょう。
この記事では高校生からのマウスピース矯正について詳しく説明してきました。
高校生の間にマウスピース矯正を始めたいとお考えの患者様、また親御様はぜひ一度MeLoSにご相談ください。
MeLoSでは専門のスタッフが患者様のお口の中の状況をお伺いした上でご相談に応じます。
どんな些細なご不安やご心配事に関してもお答えいたしますのでご安心ください。
また、お近くのインビザライン矯正を受けられる提携クリニックのご紹介も可能です。
初回相談は無料ですので、お気軽にLINEよりご連絡ください。