小児矯正はいつから始めるのが良い?おすすめの年齢や治療期間を解説
2024年4月30日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師むけ専門書の翻訳なども行う。

矯正治療というと成人の矯正治療を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、近年は小児期からの矯正治療を検討されている方も多くいらっしゃいます。

 

小児の間から適切な矯正治療を行うと多くのメリットがある場合があります。

 

この記事では小児矯正を始めるのに適切な時期やそのメリットデメリットなどを詳しくご説明いたします。

小児矯正はいつから始めるのがおすすめ?

小児矯正治療を始める一つの目安は5〜7歳あたりです。

この頃になると多くのお子様で第一大臼歯と呼ばれる最初の永久歯が生え始めるため、それまで乳歯のみだった歯列が乳歯と永久歯の混ざった「混合歯列」となります。

 

混合歯列が進んでいくにつれて顎の骨の成長も進み、歯が生えるための土台作りが行われるようになります。

 

小児矯正治療には一期治療と二期治療の2つの治療時期がありますが、一期治療はこの混合歯列期に土台を整えていくことをメインに行われます。

 

骨格が大きく成長していく時期に適切な治療を行うことで骨格の成長異常による不正咬合を防ぐことができます。

 

小学校入学をきっかけに矯正相談を受診するのも良いでしょう。

 

しかし、遺伝的に骨格による不正咬合が起こりやすいと予想される場合や歯科検診で不正咬合が疑われた場合は3歳ごろでも受診することをお勧めします。

 

小児矯正には一期治療と二期治療がある

小児矯正には治療時期によって一期治療・二期治療と大きく分けて2つの治療があります。

 

それぞれ開始時期や治療目的、治療方法が異なるのでお子様の状況に合わせた治療を選択する必要があります。

 

一期治療とは

一期治療とは乳歯が永久歯に生え変わっていく混合歯列期に行う治療です。

 

歯の生え替わりは個人差がありますが年齢で言うと5歳〜11歳頃がこの時期に該当します。

この時期は歯の生え替わりとともに、顎の骨も非常に柔軟で大きく成長していく時期でもあります。

 

床矯正装置などを利用して顎の成長促進・抑制を行い、後に生えてくる永久歯が綺麗に並ぶための土台を整えていきます。

 

二期治療とは

二期治療は永久歯列期に行う治療です。

年齢で言うと12歳以降が該当します。

 

一期治療では歯が生える土台を整えることがメインに治療が行われますが、二期治療では顎の成長のピークはすでに過ぎているため、歯を動かして噛み合わせを整えることがメインに治療を進めます。

 

そのため使用する矯正治療装置は成人矯正と同様に、ブラケット+ワイヤーもしくはマウスピース型装置となります。

 

小児矯正の一期治療はいつから始める?

一期治療の目的・期間・費用についてご説明します。

 

この一期治療は早ければ3歳頃、一般的には5〜7歳頃に始める矯正治療です。

成長期だからこそできる治療方法で、この時期を過ぎてしまうと同様の治療を後から行うことはできません。

 

気になることがある場合は適切な時期に始められるよう、早めに受診して相談しておくことをお勧めします。

 

目的

一期治療の目的は「顎の発育を正常に促す」ということです。

 

上顎や下顎が著しく過成長の場合は成長抑制を、劣成長の場合は成長促進をうながすように装置を使用します。

また、顎の幅が狭く、歯が生えるスペースが不足する場合は顎の幅を広げるように治療を進めます。

 

後に永久歯が生える土台を適切に整えることで永久歯列期に正常な噛み合わせを獲得することが主な目的となるため、細かな歯列の乱れは一期治療では治療の対象としません。

 

また、骨格や歯列の乱れの原因となる習癖を除去するための治療も行うことがあります。

 

期間

期間は大体1年から3年ほどです。

 

顎の成長や歯の生え替わりは個人差がおおきいのでその子の成長に合わせて治療期間も変動します。

 

一期治療が終了したあとも、顎の成長や歯の生えかわりに関して歯科医師による経過観察を続けます。

 

永久歯が生え揃った頃に二期治療への移行が必要になるかを判断します。

 

費用

20万円〜60万円
※医院によって異なります

 

一期治療中は成長に伴って装置を交換する必要があることもあります。

そのため装置1つあたりの費用が数万円でも、交換する個数によって費用が変動します。

 

また、治療内容によっては違う種類の装置を複数個使用することもあるためその場合も装置ごとに費用がかかります。

 

装置の調整や矯正の進み具合を診察するときの費用は矯正装置代に含まれている場合と都度5000円〜1万円ほどかかる場合があります。

 

医院によって異なりますので矯正治療開始前によく説明を受けましょう。

小児矯正の二期治療はいつから始める?

二期治療の目的・期間・費用についてご説明いたします。

 

二期治療は12歳以降の永久歯列で始め、成人矯正とほとんど同じ手法で行われます。

一期治療より二期治療の方が開始時期や治療期間に個人差が出やすいです。

 

目的

二期治療の目的は「歯並びや噛み合わせの改善」を目的に治療が行われます。

 

一期治療を行ったけど歯並びや噛み合わせに問題が残った場合は二期治療に移行します。

また、一期治療を行わなかった方も二期治療から単独で行うことが可能です。

 

二期治療は永久歯が生え揃い、顎の成長が完了してから行うものなので適齢期にかなり個人差があり、身長や骨の成長具合などを見ながら開始時期を見極めた上で治療を始めます。 

 

期間

1年〜3年

一期治療を行っている方は歯列や噛み合わせの乱れが軽度であることが多く、治療期間が短い傾向にあります。

 

二期治療から始める方は不正咬合の程度によっては治療期間が長くなったり難しくなる可能性があります。

 

また、矯正治療終了後も一定期間保定装置を装着する必要があります。

 

費用

20万円〜60万円
※医院によって異なります

 

一期治療から移行した場合は二期治療の料金の調整が行われる場合があり、二期治療単独で行う場合の料金と異なることがあります。

 

料金システムは医院によって異なりますのでカウンセリング時によく確認しておきましょう。

 

小児矯正が必要な歯並びを紹介

小児矯正を早めに始めるメリット・デメリット

 

メリット

・永久歯を抜く必要がなくなる

 小児矯正で顎のサイズを適切に広げておくことで、将来成人矯正が必要になっても永久歯を抜かずに治療を終えられる可能性が高まります

 

・大掛かりな治療を避けることができる

 著しい上顎前突や下顎前突では、成人になって矯正を行うと外科的矯正が必要になることがあります。顎の成長期に過成長を抑えておくことで大掛かりな処置を回避できます

 

・虫歯や歯周病のリスクを減らすことができる

 歯並びががたがただと歯磨きがうまくいかず汚れがたまって、虫歯や歯周病になりやすくなります。また開咬や出っ歯だとお口があいた状態になりやすく乾燥します。お口の中の乾燥も虫歯や歯周病のリスクを高めます

 

・見た目のコンプレックスを解消できる

 成長するにつれてこどもも見た目を気にするようになり、歯並びの悪さが原因で自信や積極性を失ったりすることもあります。

小児矯正を行うことでコンプレックスを解消したり予防したりすることができます

 

・けがを予防することができる

 特に出っ歯の場合は転倒したときに歯が折れたり抜けたりするリスクが高いです。

歯並びを正常にすることでそのリスクを減らすことができます

 

デメリット

・モチベーションが保てずお子様の協力を得づらい

 お子様が歯並びを気にしていない場合、装置をつける必要性が伝わりにくく、装着を面倒がったり外してしまったりすることがあります。

 

・固定式装置は磨き残しで起こりやすい

 装置を装着したまま歯磨きをすると隙間に汚れがのこりやすく、小さなお子様だけでお手入れは困難です。

必ず親御さんが仕上げ磨きを念入りにするようにしましょう

 

・治療期間が長くなることがある

 一期治療二期治療と続けると治療期間が長くなってしまいます。

とくに小児矯正では成長に伴いおくちのなかの状態も変わりやすく治療期間の見通しが変更になることもあります。

お子さまの歯並びをインビザラインで治療したい方は、MeLoSにご相談ください

この記事では小児矯正の開始時期や時期別の治療について詳しく説明してきました。

 

インビザラインの小児矯正用パッケージであるインビザラインファーストでは一期治療二期治療ともにインビザラインで行うことができます。

 

MeLoSでは、専門のスタッフがインビザラインに関する不安や心配のご相談に乗っています(紹介相談無料)。

 

小児矯正にも対応しておりますので、お子様の矯正治療がインビザラインの適用となるか、お住まいの地域の小児矯正対応クリニックについて等、お気軽にMeLoSにご相談ください。

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