インビザラインとは専用のマウスピース(これをアライナーと呼びます)を交換していきながら歯並びを変えていく矯正治療で、装置が透明で目立ちにくいため近年人気がある治療方法です。アライナーに馴染みがなく、インビザラインを進めていくにあたって、どういうものが必要なのか気になっている方もいると思います。この記事では、インビザライン治療中の必需品や、便利グッズをご紹介していきます。
インビザラインでは矯正装置であるアライナーは自己管理が必要ですし、お口の中は常に清潔を保つことが求められます。そこでインビザラインを始めるにあたって必ず準備しておきたい必需品をご紹介いたします。これらを準備して快適でスムーズなインビザライン矯正を始めましょう。
食事や歯磨きの際に外したアライナーを無くさないように保管しておくため、専用のケースが必要です。外した際にティッシュなどにくるんでおいていたりポケットやカバンに入れたりすると紛失や破損・変形の原因となります。紛失や破損・変形を起こすとアライナーの再作製が必要となり、矯正期間が遅れるだけでなく追加料金が発生してしまうこともあります。外出時は必ずマウスピースケースを持ち歩き、外したら必ずその中に保管するようにしましょう。マウスピースケースは、インビザライン治療を開始するときに歯科医院から付属品としてもらえることが多いです。またデザインもさまざまですので、ご自身の気に入ったものを見つけて購入するのもよいでしょう。
インビザラインではアライナーを1日22時間以上装着することが推奨されています。また同じアライナーを7〜10日間使用します。アライナーに汚れがついたまま使用を続けていると細菌が繁殖して口臭の原因となったり、虫歯や歯周病の原因となったりします。そのためアライナーは常に清潔を保つことが大切です。アライナーのお手入れ方法は基本的には指でこすりながら流水で洗います。特に汚れが気になる場合には柔らかいブラシで表面を擦るのも効果的です。この時、歯磨き粉や硬いブラシで磨いたり強い力で磨いたりするとアライナーの表面に傷がついて細菌の繁殖する原因となってしまうため避けましょう。毎日のお手入れに加えて週に1、2回ほど専用の洗浄剤を使用するとさらに清潔をを保つことができます。洗浄剤には泡・スプレー・タブレットなど様々なタイプがありますのでご自身が使いやすいタイプを見つけて取り入れてみましょう。
インビザライン中は唾液がお口の中に十分行き渡らないので自浄作用や抗菌作用が働きづらく、虫歯や歯周病にかかりやすくなったり口臭が発生しやすくなります。そのためお口の中も普段以上に清潔に保つ必要があります。さらに矯正中は歯が動いていくため歯と歯の間に隙間ができ、食べ物が挟まりやすくなります。歯と歯の間は歯ブラシだけでは十分に磨けませんので、食事の後はデンタルフロスを使用するようにしましょう。自分の指に巻きつけて使う糸状のものとホルダーに糸がつけられているものがあります。ご自身の使いやすいものを選ぶようにしましょう。ご自身にあったものがわからない場合は歯科医師や歯科衛生士に相談してみると良いでしょう。
フロスの項目でもお伝えしましたが、インビザライン中はお口の中が不衛生になりやすい状態です。また唾液が行き渡らないことでお口の中が乾燥しているように感じて不快に思われる方もいらっしゃいます。そんな時はマウスウォッシュでお口の中をゆすぐのが有効です。マウスウォッシュには様々なタイプがあります。インビザラインを始める時にはご自身の好みにあったものを一つ準備しておくのが良いでしょう。
インビザライン治療中を快適に過ごすためにあると便利なグッズをご紹介いたします。必ず準備しなければならないわけではありませんが、これらを使うことでインビザライン中のお困りごとが解決するかもしれません。
インビザラインのアライナーは歯にピッタリフィットするように作られているため取り外す時は爪をアライナーの縁に引っ掛けて取り外さなければなりません。この時、爪が短かったり、逆にすごく爪が長かったりすると取り外す時に爪に痛みを感じたり取り外すのに時間がかかって不便です。そのような時はアライナーリムーバーを使用するのをお勧めします。先端が小さなフック状になっている装置で、フックの部分をアライナーの縁に引っ掛けて浮き上がらせます。浮き上がったアライナーは指で容易に外すことができます。アライナーは1日に何回も着脱を行わなければならないので、慣れないうちや爪がうまく引っ掛けられない方はこれを使用することで取り外しのストレスを減らすことができます。
インビザラインでは治療計画によっては、ゴムかけという処置を行うことがあります。ゴムかけでは歯につけたリンガルボタンという装置に医療用ゴムを引っ掛けて歯や顎の位置を誘導するものですが、ゴムかけは患者様自身で行ってもらわなければなりません。アライナーと同様、食事や歯磨きの時にはつけたり外したりする必要があります。こちらもアライナーリムーバーと同じように先端に小さなフックがついていてこのフックを使ってボタンにゴムをかけます。慣れない場合やかける位置が奥の方の場合はうまく装置にゴムがかからず時間がかかりストレスとなります。ゴムかけが難しいと感じる方はエラスティックホルダーを取り入れてみましょう。
超音波洗浄機は、超音波で水を振動させて汚れを落とす洗浄装置のことです。歯科医院でも入れ歯やナイトガード、アライナーなどを洗浄する際に使用していますが、ご自宅で使えるタイプのものも販売されています。超音波洗浄機はマウスピース洗浄液につけるだけでは落とせない汚れも落としてくれるため、アライナーを清潔に保つことが可能です。お値段も様々で数千円の物から数万円の物まであります。サイズや機能も合わせて比較し、ご自身のあったものを見つけてみてください。ちなみにこちらはインビザライン治療が終了してもメガネや時計、ジュエリーの洗浄に使用することができますよ。
矯正治療が始まると水以外のものを口にするたびに歯磨きを行わなければならないので歯磨きの回数が増えます。電動歯ブラシを使用すると腕をあまり動かすことなく歯を綺麗に磨くことができるので、歯磨きの回数が増えて億劫……と感じる方にはお勧めです。しかし電動歯ブラシは正しく使用しなければ効果的な歯磨きを行うことはできません。メーカーの推奨する方法で使用することを徹底しましょう。
インビザラインのアライナーはほぼ一日中装着しているため、外出もアライナーをつけた状態で出かけていただきます。しかし外出先でアライナーを外さなければならないタイミングも多々あるかと思います。そんな時にあると便利なものをご紹介いたします。
外出先で飲食をしたけれど歯磨きをする余裕がない!という時はひとまずマウスウォッシュでお口の中の汚れを洗い流してからアライナーを装着しましょう。アライナーは原則飲食をした後は歯磨きをしてからつけるのが約束事ですが、歯磨きができないからと言って何時間も外していると歯は動きません。応急策としてマウスウォッシュで口をゆすいでアライナーを装着し、歯磨きができるタイミングがきたらしっかり歯磨きとアライナーの洗浄・装着を行うのが良いでしょう。あくまでも応急策ですのでできるだけ早いタイミングで歯磨きを行いましょう。
外出先で歯磨きができないままアライナーを装着することになってしまった時、アライナーの表面にはたくさんの汚れが付着してしまいます。その後、歯磨きを行ってもアライナーが汚れていてはつけた時にまた汚れが歯に付着してしまいます。携帯用の洗浄剤を使用することで外出先でも簡単にアライナーを洗浄し清潔を保つことができるので安心です。
アライナーは外した後、流水で表面の汚れを落として保管するのが約束ごとですが、外出先の場所によっては水道がすぐ近くにない場合もあります。そのような場合にはウェットティッシュがあると便利です。流水ですぐに洗えない場合はウェットティッシュで表面の唾液や汚れを拭い、汚れと水気をある程度とってからケースに入れて保管するようにしましょう。また、お口の中を触る前後で手指をきれいにする目的でも使用できて大変便利です。
この記事ではインビザラインで矯正するにあたっての必需品やあると便利なグッズについて詳しくご説明してきました。インビザラインがアライナーを使用して矯正する、ということは知っていても日常での取り扱いなどについてはなかなか想像がつかずご不安や疑問に思われることも多いと思います。MeLoSでは専門のスタッフがインビザラインについてのご質問にお答えすることができます。今まで気になっていたけれどどこに相談していいかわからなかった、という方はぜひ1度MeLoSにお問い合わせください。