インビザラインの平均枚数は40〜50枚!増えてしまう原因や対処法
2023年12月27日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師むけ専門書の翻訳なども行う。

インビザラインは少しずつ形の異なる透明のマウスピース(これをアライナーと呼びます)を交換していきながら歯並びを整えていく、近年人気のある矯正方法です。このアライナーを何枚使って歯並びを治すかは患者様ごとに異なり、治療を進めていく途中で枚数が追加になることもあります。この記事ではインビザラインで歯並びを治すために何枚のアライナーが必要になるのか、またアライナーの枚数が増えてしまう原因はどのようなものなのかについて詳しくご説明していきます。

インビザラインの平均枚数は40~50枚

インビザラインで使用するアライナーの枚数は、その方の歯並びや年齢などによって変わってきますが一般的には約40〜50枚です。歯並びのガタガタが強かったり、動くのに時間がかかる奥歯を大きく動かす必要のある方はこれより多くなりますし、逆に軽度のガタつきや部分的な矯正であればこれより少ない枚数で矯正を行うことになります。インビザラインには枚数や矯正期間によっていくつかコースがあり、そのコースの縛りによっても作製できるアライナーの枚数は異なります。インビザライン矯正を始める前にご自身の歯並びと理想とするゴールを担当歯科医師と相談して適切なコースを選ぶことも大事なステップといえます。

 

インビザラインの交換頻度と治療期間

インビザラインでアライナーを使用していく上で気になるのは、交換頻度と治療期間です。以下では平均的な交換頻度と治療期間について説明していきます。

平均的な交換頻度

インビザラインでは同じアライナーを平均7〜10日程使用した後、次のアライナーへと交換していきます。治療開始時に歯科医師が指示を出しますので、必ずその指示にしたがって交換するようにしましょう。患者様の自己判断で交換頻度を早めることはできません。どうしても早く進めたい、という場合は特別な機械を使用することで交換を早めることができることもあります。医院によって機械を取り扱っていないところもありますので、希望する場合はご自身のかかっている医院に問い合わせてみましょう。

平均的な治療期間

インビザラインの平均的な治療期間は約2年です。平均的なアライナーの枚数を1枚ごとに約10日間使用すると、10×50=500日アライナーを使用する計算となります。500日は約1年5ヶ月ですので、それに矯正開始前の検査や治療計画作製期間、矯正に必要な抜歯などの処置、追加のアライナーでの微調整などをくわえると大体2年前後になります。もちろん歯並びの程度やアライナーの使い方によっては、これよりも治療期間が長くなってしまうこともあります。

 

インビザラインの枚数が平均より増えてしまう原因

だれしも矯正期間はできることなら短く済ませたい!と思っているはずです。しかし矯正治療では治療開始時に予想されていた治療期間より長くかかってしまうことも珍しくありません。インビザラインでアライナーの枚数が増えてしまう原因にはどのようなものがあるのか詳しくご説明していきます。

 

マウスピースを正しく装着できていない

アライナーはそれぞれの歯並びにぴったり密着するように作製されています。密着することで歯を動かすための力が加わり、少しずつアライナーと同じ歯並びへと動かしていきます。そのため装着の仕方が甘く少し浮いた状態で使用を続けていると必要な力が加わらず治療計画とどんどんズレが生じてしまいます。ズレが大きくなると再度歯型のスキャンを行い、アライナーを作り直すこととなり、当初の予定より枚数が多くなってしまいます。装着後にチューイーと呼ばれるゴムの装置をしっかりかんで歯にアライナーを密着させるように意識しましょう。

装着時間が不足している

インビザラインではアライナーの装着時間を守ることが非常に大切です。アライナーの装着時間は1日約22時間が推奨されています。つまり、食事と歯磨きの時間以外は常に装着していることが望まれます。装着時間が不足していると、いつまで経っても歯が動かないばかりか後戻りを起こしてしまうケースもあります。歯が動いていないだけであればアライナー1枚あたりの装着日数を伸ばすことで対処できる場合もありますが、後戻りを起こしているとその先のアライナーが合わなくなってしまうので追加で再作製する必要が出てきます。

マウスピースを交換するタイミングが誤っている

上述した通りアライナー交換のタイミングは歯科医師が指示した通りに行っていただきます。ご自身の判断で数日早く交換を行ったりすると、歯が十分に動いていない状態で次のアライナーに移行してしまうため少しずつアライナーとのズレが生じるようになります。このズレが大きくなってしまうと追加アライナーを再作製する必要が出てきます。

口内環境が悪く治療を進められない

お口の中の環境が悪く、大きな虫歯や歯周病になってしまった場合、それを無視してインビザライン矯正を進めることはできません。アライナーを使用している途中であっても虫歯や歯周病の治療を優先する必要があります。これらの治療で歯の形が大きく変わったり抜歯部位が増えたりするとインビザライン矯正の治療計画も練り直さなければなりません。治療計画が変わるともちろんその計画に合ったアライナーを作り直すことになるので枚数が増えることになります。

大きく動かす必要のある歯並びである

歯並びが悪く、特に動きにくいとされている奥歯を大きく動かす必要があるとアライナーの枚数は平均より多くなります。大きく動かす必要のある歯並びを少ない枚数で無理やり動かそうとすると歯や土台の骨にダメージを与えてしまったり、予期せぬ方向に歯が傾いてしまったりして矯正治療失敗の原因となります。歯の種類や動かしたい方向によって適切な方法があります。枚数が多くても確実に理想の歯並びを獲得できるように考慮して治療計画を作成していますので、急がば回れの精神で焦らずに治療をすすめるように心がけましょう。

 

インビザラインの枚数を平均以下で収める方法

インビザラインをできるだけ早く終わらせる方法はあるのでしょうか。早く終わらせるために工夫できることを以下でご紹介いたします。

 

マウスピースの装着時間を守る

インビザライン矯正を早く終わらせるために最も大切なのは装着時間を守ることです。治療計画は全て1日の装着時間が守られる前提で作られていますので、装着時間が守られていないと治療期間は長引いてしまいます。インビザラインの矯正装置であるアライナーはご自身で取り外せるのがいい点ではありますが、だからといっていつでも外していいというわけではありません。食事と歯磨きの時間以外は浮きのないように装着することを優先して行うようにしましょう。

口内を清潔に保つ

虫歯や歯周病にかかるとそちらの治療に時間が取られたり追加のアライナー作製が必要になったりして予定より治療期間が長引きます。そうならないためにお口の中を清潔に保つことで矯正治療もスムーズに進めることができます。インビザラインのメリットの一つにアライナーを外して歯磨きが行える点があります。従来のワイヤー矯正のように装置がついたまま歯磨きをする必要がないためお口のお手入れはやりやすく、虫歯や歯周病を予防しやすくなっています。歯ブラシだけでなくフロスや歯間ブラシを併用して常にお口の中を清潔に保つよう心がけましょう。

マウスピースを破損・紛失しない

アライナーはプラスチック製です。壊れにくいように特殊な加工が施されてはいますが、強い力がかかると割れたり変形したりします。インビザライン矯正のアライナーは一人一人の治療計画に合わせてオーダーメイドで作られているため、破損や紛失をしてしまうと新しく作り直さなければなりません。アライナーは海外にあるアライン社の工場で作られているため、発注から手元に届くまで数週間の時間がかかります。その間は矯正を進めることができないので治療が遅れてしまいます。破損や紛失を起こさないように専用のケースを用意して外したら必ずそのケースにしまうようにしましょう。

 

インビザラインは何枚目から効果を感じる?

インビザラインでは平均40〜50枚のアライナーを使用するとご説明しましたが、歯並びの変化は何枚目あたりから感じることができるのでしょうか。前歯にお悩みを感じている方は4枚目が終わる頃に初めの変化を感じることができるかもしれません。アライナーは1枚あたり0.25mm歯を動かすことができるので4枚だと1mmになります。さらに大きく歯並びの変化を感じることができるのは20枚をこえたあたりのことが多いです。矯正開始から半年も経つとわかりやすい変化が得られます。しかし奥歯をメインで動かしている場合は20枚を過ぎても大きな変化として捉えにくいこともあります。自分の歯がしっかり動いているのか気になる方は来院時にお口の中の写真やスキャンデータを確認することで変化を感じることができ、モチベーションの維持にも繋がります。

 

インビザラインが何枚必要か知りたい方は、MeLoSにご相談ください

この記事ではインビザラインで使用するアライナーの必要枚数について詳しくご説明してきました。しかしこの記事でご紹介したのはあくまでも一般的な場合についてです。患者様のお口の中の状況によって必要なアライナーの枚数は大きく変わってきます。ご自身の歯並びをインビザライン矯正で治すために何枚ぐらいのアライナーが必要なのか具体的に知りたい、という方はぜひ一度MeLoSにご相談ください。専門のスタッフがお口の中の状況をお伺いして疑問にお答えいたします。

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