「インビザラインをやらなきゃよかった」ってなぜ?後悔しない方法は?
2023年9月29日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師むけ専門書の翻訳なども行う。

インビザラインとは少しずつ形の違う透明のマウスピース(これをアライナーと呼びます)を交換していきながら理想の歯並びへと近づけていく、近年人気の高まっている矯正方法です。人気の高い治療なのでインビザラインの良さそうな点はいろんな媒体で見かけることがあると思います。しかし、実はインビザラインをやって後悔している人もいるんじゃない……?と思ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか。この記事ではインビザラインで後悔している人はどんなことに後悔しているのか、そして後悔しないためにはどうすればいいのか、そんな疑問にお答えしていきます。

【前提】インビザラインをやって後悔している人は少ない

まず、大前提として、インビザラインをやって後悔している人は少ないです。インビザラインは透明のアライナーを使用しますので今までのワイヤー矯正と比べて目立たずに治療を進めることができますし、歯を動かす量も術者に左右されることなくコンピュータによって計画されていますので強い痛みも出にくいです。また、治療を始める前にコンピュータで歯並びのゴールを決めてから始めますので治療終了時のイメージがつきやすくモチベーションを保って治療を進めやすいです。時間やお金がかかる治療ではありますが、結果も出しやすくインビザラインは矯正治療を前向きに捉えやすい治療方法と言えます。

「インビザラインをやらなきゃよかった」後悔した人の声

では、インビザライン をやらなきゃよかった、、と後悔している人はどんなポイントに後悔しているのでしょうか。治療の現場で実際に患者様から聞こえてきた後悔の声をご説明いたします。

思ったより治療期間が長かった

 

自分が考えていた治療期間より長くかかってしまった……と言うお声はしばしば聞かれます。気になるのは前歯だけだからすぐ終わりそう!とか若いから歯が動きやすいはず!と思っているとご自身が考えているより多くの時間がかかってしまって後悔することがあります。

 

歯科医師がお口の中を診査すると実は患者様が気になっているところ以外にしっかり治すべき噛みあわせがあることがあります。その場合はご自身が考えていた治療期間よりも長い治療期間を提案される場合が多いです。

また、治療期間に納得してインビザラインをはじめても、1日の推奨される装着時間をきちんと守れていなかった場合は治療計画通りに歯が動いていかず、途中で治療計画を変更したり追加のアライナーを何度も作製しなおしたりする必要が出てきて治療期間が伸びてしまいます。

間食できないのが辛かった

インビザラインを始めるとアライナーをつけている間は水以外の飲食物は口にできなくなります。アライナーをつけたまま飲食をしてしまうと着色や虫歯・歯周病の原因となってしまうからです。アライナーの推奨装着時間は1日22時間ですので、朝昼晩のお食事と歯磨きの時間以外は基本的にアライナーをつけていることが推奨されます。そのため今までお仕事中にコーヒーを飲みながら……とかスイーツを食べ歩き……を行っていた方はそれができなくなり、ストレスに感じてしまう方もいらっしゃいます。

虫歯・歯周病が悪化してしまった

インビザラインをはじめたことで虫歯や歯周病が悪化してしまった……というお声もあります。アライナーをつけるとお口の中は唾液がお口の中全体に行き渡りにくくなるため、緩衝作用や自浄作用が働かなくなり虫歯や歯周病を進行させやすい環境となります。

矯正治療中に虫歯や歯周病が進行すると先にそちらの治療を行わなければなりません。当然その間矯正はストップするのでゴールは遠のきます。虫歯や歯周病が進行しやすい環境であることを十分理解して治療期間を過ごさなければ想定していたよりもたくさんのトラブルに見舞われる可能性があります。

抜歯が必要だった

インビザラインを始める前にさまざまな資料をとらせて頂き、それを元に治療計画を立てていきます。顎のサイズに対して歯のサイズが大きいせいで歯が並ぶスペースが足りない場合は抜歯をしてスペースを作り出すことをご提案することがあります(これを便宜抜歯といいます)。

 

健康な歯を抜くことになるなんて……とガッカリされる方もいらっしゃいますが、抜歯を避けて無理に矯正を行ったせいで理想の口元が得られず再治療が必要になることもあります。抜歯を行っても治療後の咀嚼や発音は全く問題ありません。むしろしかるべき部位の抜歯を行っていい噛み合わせに矯正した方がより良いお口の機能を得ることが出来ます。

 

抜歯部位や本数もできるだけ健康な歯を優先したり、少ない数でできるように治療計画を立てていきます。とはいえ抜歯はしてしまったら元に戻すことはできません。治療計画を立てる際に、担当歯科医師としっかりコミュニケーションを取り、後悔のない治療計画としていきましょう。

インビザライン後、後戻りしてしまった

矯正治療は歯に力をかけて少しずつ動かしていくのですが、その力がかからなくなると動かした歯が元の位置に戻っていってしまいます。この現象を後戻りといいます。後戻りを起こしてしまうとまた理想の歯並びにするために再度矯正治療が必要となります。せっかくお金と時間をかけて治療を頑張ったのにそんなことになったら悲しいですよね。歯並びが理想の形になったからもう何もしなくて大丈夫!なんて思っていると治療後に後戻りを起こして後悔することになります。

インビザラインで後悔しないために知っておきたいこと

せっかくインビザラインで歯並びをきれいにする!と決めたのですから治療後に後悔しないようにしたいですよね。ここではインビザラインで後悔するリスクを最小限にするための対策をご紹介いたします。

信頼できるクリニックを選ぶ

インビザラインは治療開始前に歯並びのゴールを決め、そこに至るまでのステップも細かく決められた状態で治療がスタートしていきます。そしてその計画をつくるのは歯科医師です。ですので「どんな歯並びになりたいのか」「気になっているのはどの点か」「優先したいことはなにか」などご自身の意見を担当歯科医師にしっかりと伝え、話し合える環境であることが大切です。また、矯正治療は期間も長く大掛かりなものも多いので、思いもよらぬトラブルが起こることもあります。トラブルが起きた時にしっかり対応してもらえる信頼できるクリニックを選ぶようにしましょう。

インビザラインの着用時間を守る

インビザラインがうまくいかなくなる最も多い原因はアライナーの装着時間を守っていないことです。インビザラインではアライナー1枚つき22時間×約7日間装着することで歯を少しずつはめているアライナーの形に動かしていきます。しかし装着時間が短いと十分に歯が動いていない状態で次のアライナーに進んでしまい、だんだんとアライナーとのズレが生じてきてしまいます。このズレを生じさせないためには装着時間を守ることが何よりも大切です。アプリやリマインダー機能を活用して、装着時間を守るための工夫をしましょう。

定期的に通院する

インビザラインでの治療が始まって歯を動かしている間の通院間隔は1ヶ月〜数ヶ月に一度に設定されることがほとんどです。通院間隔があく分、1回1回のチェックが非常に大切です。このチェックで、ご自身では気づいていないトラブルがないかを確認し、次のステップに進むための処置を行います。ですので担当歯科医師に指定されたタイミングでの通院を守らずにいるとトラブルが大きくなっていたり、歯が計画通りに動かなくなったりします。間隔があくとついつい面倒になってしまいがちな通院ですが、サボらないようにしましょう。

口内を清潔に保つ

矯正中は唾液の緩衝作用や自浄作用が働かず、虫歯や歯周病になりやすい環境です。矯正治療中に他の症状が進行してしまった場合、そのまま矯正を進めることはできず、中断して先に虫歯や歯周病の治療を行うことになります。治療を行って歯の形が変わったり、抜歯をしたりするとインビザラインの治療計画も立て直さなければなりません。その分時間もかかりますし、医院によっては追加料金が発生することもあります。これらは歯磨きで防ぐことができます。口腔内を清潔に保つことはインビザラインに関係なく大切なことですのでこれを機に歯磨きを徹底しましょう。

 

治療後も保定装置(リテーナー)を使用する

後戻りを防ぐためには保定装置を使用します。保定装置には様々な種類がありますがインビザラインではビベラリテーナーと呼ばれる透明のマウスピースを使用するのが一般的です。後戻りを起こして後悔しないために、治療終了直後は日中も、そのあとは夜間のみ、できるだけ長い期間保定装置をつけて過ごすようにしましょう。

 

違和感を放置しない

ご自身のお口の中の感覚はご自身にしかわかりません。毎日ご自身のお口の中と向き合っている患者様自身だからこそ気づけることがあります。いつもと同じようにインビザラインをすすめているのに違和感を感じた場合は遠慮なく担当歯科医師に連絡し受診しましょう。忙しい毎日を過ごしているとどうしても痛み以外の感覚を放置してしまいがちですが、早めに受診することで万が一トラブルが発見された場合も小さくて済み、リカバリーがスムーズに進みます。

 

インビザラインのメリット

インビザラインには従来のワイヤー矯正にはないメリットがあります。メリットを十分に生かせば矯正生活もそれほど苦ではないはずです。

メリットとして大きく挙げられるのは

・目立たない

・痛みが少ない

・着脱ができる

です。以下でそれぞれについてご説明いたします。

 

矯正器具が目立たない

インビザラインは特殊加工された透明のマウスピース(アライナー)を使用して歯を動かします。従来の矯正装置のようにワイヤーを貼り付けたりしないので装置をつけていても気づかれないほど目立ちません。また補助装置としてアタッチメントと呼ばれる突起を歯につけることもありますが、これも虫歯治療で使用される歯に近い色の樹脂を用いるためかなり目立ちにくくなっています。

痛みが少ない

ワイヤー矯正ではかなりの痛みを伴うこともあり、また矯正装置が粘膜を傷つけてしまうことも多々ありました。しかしインビザラインでは動く量は一定に抑えられていて急に大きな痛みを生じにくいことに加え、歯を動かすために用いる装置は滑らかに整えられているため粘膜を傷つけることもほとんどありません。

 

取り外しができる

ワイヤー矯正は歯科医師しか装置を扱うことができず取り付け・取り外しには特殊な装置と手技が必要でした。そのため食事をした際に食べ物が装置の周辺につきやすく歯磨きも十分にしづらいものでした。しかしインビザラインはアライナーをご自身で管理していただきますので取り外しは自由です。食事と歯磨きの際はご自身で装置を外し、いつもどおりの歯のケアを行っていただくことができます。

インビザラインで後悔するのではないかと不安な方はMeLoSにご相談ください

ネットやテレビでインビザラインを後悔する声を見つけてしまうと、自分もインビザラインで治療したら後悔するのでは……と心配になってしまいますよね。しかし、後悔する結果になってしまったケースには必ず原因があります。原因をよく知り、そうならないような対策を取ることが大切です。MeLoSでは経験豊富なスタッフがインビザラインに関する不安や心配事に対してご相談に乗ることができます。治療を開始する前にカウンセリングで心配な点を解消してから治療を進めることができますので安心してお問い合わせください。

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