インビザラインとは少しずつ形の違う専用のマウスピース（これをアライナーと呼びます）を周期的に交換していきながら歯並びを整えていく矯正治療です。インビザラインのアライナーは透明で目立ちにくいため近年人気がある治療方法です。同じように近年人気のある治療としてホワイトニングもあげられます。この記事ではインビザラインとホワイトニングどちらもやってみたい！と考えている方の疑問にお答えしていきます。

インビザラインとホワイトニングは同時におこなえる

インビザラインとホワイトニングって同時に行えるの？というご質問はよく患者様からもいただきます。結論からお伝えすると、インビザラインとホワイトニングを同時に行うことは可能です。ワイヤー矯正中は歯に器具を装着しているため、ホワイトニングをおこなうことができませんのでこの点はインビザラインの大きなメリットだと言えます。しかしホワイトニングにも複数の種類があり、それぞれ特徴が違います。患者様ご自身の生活スタイルや理想とするゴールによってご自身に合うホワイトニングは異なりますので、ぜひ合ったものを見つけてみてください。

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングとは自宅で行うホワイトニングのことです。患者様専用のマウスピースと専用の薬剤をお渡しし、患者様ご自身で薬剤を入れたマウスピースを１日２時間〜はめていただくことで歯を白くしていきます。効果が出るまでに１週間〜２週間ほどかかりますが、白さを持続させやすい方法です。通常の手順であれば、まず歯科医院で型取りをして患者様に合わせたマウスピースを作製する必要がありますが、インビザライン矯正中であればすでにアライナーがあるので改めて作製せずにアライナーの中に薬液をいれてホワイトニングをすすめることができます。

オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングとは歯科医院で歯科医師もしくは歯科衛生士によって行うホワイトニングです。ホームホワイトニングで扱う薬剤とは異なる高濃度で効果の高い薬剤と専用のライトを使用して歯を白くしていきます。こちらは即効性が高く、数回の施術で効果を感じられやすく歯のトーンを大きく変えることが可能です。オフィスホワイトニングを行う際はインビザラインのアライナーを外して行いますが、施術時間は１〜２時間ですので月に数回アライナーを外してホワイトニングを行っても他の時間できちんとアライナーをつける時間を確保できていれば大きく矯正治療に影響を与えることはないでしょう。

デュアルホワイトニング

デュアルホワイトニングとは上でご説明したホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併行して行うホワイトニング方法です。即効性のあるものとゆるやかに持続させるものを併用することで、より短期間で歯を白くすることが可能で、後戻りも防ぎやすいです。もちろんデュアルホワイトニングもインビザラインでの矯正中に行うことが可能です。

ホワイトニング用の歯磨き粉は使用しない方が良い

ホームホワイトニングとオフィスホワイトニング以外に歯を白くするor保つ方法としてホワイトニング用の歯磨き粉の使用があります。しかしインビザライン中のホワイトニング用の歯磨き粉の使用は避けるようにしてください。インビザラインでは歯にアタッチメントと呼ばれるプラスチックの突起物をつけて歯を動かしやすくすることがあります。ホワイトニング用の歯磨き粉には研磨剤が多く含まれているため、使用すると研磨剤でアタッチメントが削れてしまいます。アタッチメントが削れてしまうと歯の動きが悪くなることがあるため、使用しないことをおすすめします。

インビザラインとホワイトニングを同時進行する場合の注意点

インビザラインとホワイトニングを同時に進めたい場合はいくつか注意しなければならない点があります。同時に進める場合は以下の注意事項をよく理解した上で担当歯科医師とよく相談しながら進めるようにしてください。

色ムラが起こりやすい

矯正治療初期は歯が重なって生えていたりきれいに並んでいない部分が多くあります。そのような部分には薬液が十分に浸透しないため色ムラができやすくなります。また、インビザラインのアライナーは内面の歯との隙間の大きさが場所によって異なり、薬液の溜まる量も場所によって異なります。そのため均等に歯に作用することが難しい場合があります。

また、インビザラインの治療では歯を動かしやすくするためにアタッチメントと呼ばれるプラスチックの突起物を歯の表面につけることがあります。当然アタッチメントのついているところには薬液が作用しづらくなります。アタッチメントをつけた状態でホワイトニングをすすめると、矯正終了後に外した時に色ムラがあるように見えることがあります。

知覚過敏を発症する可能性がある

歯を動かすためにはある程度強い力をかけなければなりません。力がかかっている歯は外からの刺激に敏感になっているため、強い薬剤でさらに刺激を当てると強く痛みを感じることがあります。特に矯正治療初期や新しいアライナーに交換した直後は痛みを感じやすくなっています。また、歯を動かしたことで以前より歯の根っこが見える部分ができることもあります。根っこの部分は歯の中でもしみやすい部分ですので知覚過敏を発症する可能性が高くなります。

ホワイトニングを行うベストなタイミングとは？

ではホワイトニングを行うベストなタイミングはいったいいつなのでしょうか。ここではインビザラインの前に行う場合と後に行う場合でメリット・デメリットをご紹介いたします。

インビザライン前に行うメリット・デメリット

インビザライン前にホワイトニングを行うメリットとしては矯正治療中も白い歯でいられるという点です。インビザラインもワイヤー矯正と同じように部分矯正で約半年、全体矯正で約２年の治療期間がかかります。その間、今の歯の色で過ごすことに抵抗のある方は治療前に行ったほうがいいと言えるでしょう。デメリットとしては矯正で歯が動くと歯の見える面積が変わったりすることで色ムラが目立つようになる可能性があります。その場合は矯正治療終了後に再度色のトーンを合わせるための施術が必要となってしまうかもしれません。

インビザライン後に行うメリット・デメリット

インビザライン後にホワイトニングを行うメリットとしては歯並びがきれいになっているので薬剤が均等に行き渡りやすく、色ムラができにくいです。効率的に白くしていくことができます。また。矯正治療終了後に補綴物を白いものにやり変える場合も色のトーンを合わせやすいです。一方、デメリットとしてはやはり矯正期間中白い歯で過ごすことができない、矯正治療を終了してからホワイトニングを行うので白くなるのに少し時間がかかるということがあげられます。矯正治療期間中に大きなイベントがある方などは悩ましい点かもしれません。

以上の点を踏まえて考えると、ホワイトニングを行うのにベストなタイミングは「保定期間」です。保定期間とは歯が最終的な位置に並んだ後、そこから後戻りしないように固定する期間のことです。保定期間なら歯はすでに理想の形に並んでいてアタッチメントも外しているため色ムラなどを気にする必要はありません。インビザラインではこの期間中、ビベラリテーナーと呼ばれるマウスピースを使用します。オフィスホワイトニングを行う場合は歯科医院で、ホームホワイトニングを行う場合はこのリテーナーに薬剤をいれて歯を白くすることができます。

ホワイトニングをするタイミングでお悩みの方は、MeLoSにご相談ください

この記事ではインビザラインとホワイトニングの両方やりたい！という方のためにホワイトニングの種類やホワイトニングを行う適切な時期についてご説明してきました。特に、なにか大きなイベントにむけてインビザラインやホワイトニングを検討されている方は「いつ」進めていくのかは重要な項目だと思います。いつ行うべきかは患者様のお口の中の状態によっても様々です。MeLoSではインビザラインとホワイトニング両方のご相談に乗ることが可能です。専門のスタッフが疑問やお悩みにお答えいたしますので、ぜひ一度MeLoSにお問い合わせください。