インビザラインとワイヤー矯正、どっちが良い?特徴を徹底比較
2023年4月26日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師むけ専門書の翻訳なども行う。

こちらの記事では、インビザライン矯正ワイヤー矯正それぞれの異なる特徴を徹底比較しております。「矯正を始めたいけれど、インビザラインとワイヤー矯正のどちらが良いか迷っている」「自分に合った歯列矯正治療を知りたい」等、最適な治療法を探している方は是非参考にされてみてください。

そもそもインビザライン・ワイヤー矯正とは?

歯科矯正治療として、インビザライン・ワイヤー矯正の主に2つの治療方法があります。

インビザラインとは

インビザラインとは、患者さんの歯並びに合わせたカスタムメイドの矯正装置です。樹脂製の透明のマウスピース(アライナー)を周期的に交換することで歯の矯正を行います。「目立ちにくい、違和感が少ない」矯正治療として、近頃急速に人気を高めている矯正方法です。

ワイヤー矯正とは

ワイヤー矯正とは、従来から成人に対してよく行われている矯正方法で、ブラケットと呼ばれる四角い留め具を一歯ずつ取り付け、ワイヤーの引っ張る力で力強く歯を移動させる治療方法です。一般的にブラケットは表側につける「ラビアル(表面)矯正」が主流ですが、歯の裏側につける「リンガル(舌側)矯正」も人気です。

 

インビザラインとワイヤー矯正の違いを一覧表で比較

インビザラインとワイヤー矯正の違いを一覧表にまとめました。治療期間や費用については、患者さんの骨格や歯並びなどの状態により治療プランが異なりますので、歯科医院に事前に矯正相談されることをお勧めしております。「全体矯正」とは、全体的に歯並びを変えること、「部分矯正」は主に前歯のみ歯並びを整えることを表します。

インビザライン ワイヤー矯正
見た目 透明・目立たない 金属製の器具が目立つ
痛み ほとんどなし 締め付けられるような強い痛みが続く
治療期間 半年ー3年(平均1.5年) 半年ー3年(平均1.5年)
通院回数・頻度 2−4ヶ月に1回 1ヶ月に1回
費用 全体矯正 80−100万円

部分矯正 30−60万円

全体矯正 60−150万円

部分矯正 30−60万円

虫歯・歯周病のリスク 低い 高い
食事 アライナーを外して

普段通りの食事が可能

噛みにくい。矯正装置に食べ物が挟まりやすい。

 

インビザラインとワイヤー矯正はどっちが良い?7つの比較ポイント

インビザラインとワイヤー矯正の比較について7つのポイントに分けてご紹介します。

見た目

インビザラインは、透明のマウスピース(アライナー)でできているため矯正治療が目立ちにくいのが魅力です。それに対して、ワイヤー矯正は、金属製の金具が目立ちやすいため周囲の目が気になることもあるでしょう。

痛み

インビザラインは、緩やかな弱い力で歯を動かしていきます。強い力で引っ張るように歯を動かすワイヤー矯正に比べて痛みが出にくいといわれています。また、ワイヤー矯正は金具で口腔内を傷つけてしまうことがあります。

治療期間

治療期間は、患者様の骨格や歯並びの状態により異なります。一般的に、同じ症例における治療期間はインビザラインとワイヤー矯正に大差はないといわれています。

通院回数・頻度

インビザラインは、患者様自身で周期的にマウスピース(アライナー)交換をしていただきます。そのため来院回数・頻度はワイヤー矯正より少なくなります。忙しくてなかなか歯科医院に行くことができない方にオススメです。

費用

費用は患者様の骨格や歯並びの状態により異なります。特にワイヤー矯正は、「ラビアル(表面)矯正」、「リンガル(舌側)矯正」「ハーフリンガル矯正」など種類によって費用相場が変動します。

虫歯・歯周病のリスク

ワイヤー矯正では、歯磨きがしづらいため口腔衛生状況が悪化し、虫歯や歯周病になるリスクが高くなることが難点でした。インビザラインではアライナーを取り外して歯を磨くことができるのでとても衛生的で、口腔状態を良好に保てることも魅力の一つです。

食事

インビザラインは取り外しが可能なので、通常通り食事することが可能です。ワイヤー矯正は、硬いものが噛み辛かったり、矯正器具の隙間に食べ物が挟まりやすいので食事のストレスが大きくなります。

 

インビザラインのメリット・デメリットは?

新しい矯正治療として知られるインビザラインですが、従来行われてきたワイヤー矯正のデメリットを解消しているため近頃人気となっています。
以下では、インビザラインのメリット・デメリットを紹介します。

インビザラインのメリット

見た目が良い
インビザラインは透明のマウスピースでできているため、矯正装置が目立たず、周囲に知られにくいという特徴があります。人と対面する機会が多い方でも安心して使用することができます。

 

虫歯や歯周病リスクの低減
アライナーを取り外して普段通り歯磨きをすることができます。アライナーも清掃し綺麗に保つことができます。

 

痛みが少ない
少しずつ歯を動かすため、痛みを気にすることなく治療を継続することができます。

インビザラインのデメリット

自己管理が成功のポイント!
矯正治療は、長い期間に渡り継続した力を歯に加えることで歯を動かしていきます。インビザラインは、患者さんが自ら取り外しを行うため、装着時間が短いと矯正治療が上手く進みません。(装着時間は1日22時間以上が推奨されています。)歯科医院スタッフと連携して歯科矯正を進めることが大事です。

 

インビザラインで対応できない症例がある
マウスピース(アライナー)で覆うことができない埋伏歯、下顎が過度に前に出ている症例はインビザラインでの治療が行えない場合があります。

 

アライナー紛失のリスクがある
インビザラインのマウスピース(アライナー)は、患者さんに自己管理していただくので紛失しないよう注意が必要です。

 

ワイヤー矯正のメリット・デメリットは?

長年行われてきたワイヤー矯正は多くの治療実績を誇ります。
以下では、ワイヤー矯正のメリット・デメリットを紹介します。

ワイヤー矯正のメリット

自己管理不要!
歯科医師がワイヤー調整や金具を固定するため、患者さん自身が取り外すことはできません。そのため、何もしなくても自動的に歯が動いていきます。

 

治療実績が多い
ワイヤー矯正は長年親しまれてきた歴史ある矯正方法のため、インビザラインに比べて圧倒的な治療実績を誇ります。

 

対応できる症例が多い
ワイヤー矯正はほぼ全ての歯並びに適用できます。強い力で歯を移動させるため、既に埋入されているインプラントの移動にも対応できます。

ワイヤー矯正のデメリット

矯正装置が目立ちやすい
ワイヤー矯正は、装置が金属製なため非常に目立ちやすいのが難点です。
見た目が気になる方は、舌側矯正や白いブラケットに変更するなど工夫をすることができます。

 

装着時の違和感がある
ブラケットを歯面につけるワイヤー矯正では、突起物が口腔粘膜に当たるため違和感を感じたり、口腔内に傷ができる可能性があります。舌側矯正を選択した場合は、舌が動かしづらく、傷つきやすくなります。

 

食事中のストレスを感じやすい
食事の際に、硬いものが噛めない、食べ物が矯正装置に挟まってしまうなどストレスを感じることが多いです。

 

インビザラインとワイヤー矯正、あなたにはどっちが向いている?

インビザライン・ワイヤー矯正にはそれぞれメリット・デメリットがあり、迷われるかもしれません。どのような状況の方がどちらの矯正方法が向いているのか下記にまとめました。

インビザラインが向いている人

・目立たない矯正治療がしたい

・人と対面して話す機会や外食が多い

・虫歯や歯周病のリスクを下げたい

・激しいスポーツや楽器演奏する機会が多い

・金属アレルギーが心配

 

インビザラインの大きな魅力は目立ちにくく、清掃性が高いことです。金属を使用しないため金属アレルギーが心配な方でも安心して使用することができます。また、接触があるような激しいスポーツをされる方や、楽器を演奏する方などワイヤー矯正が難しい方に対してもインビザラインをお勧めしています。

ワイヤー矯正が向いている人

・自己管理が難しい

・見た目を気にしない

・インビザライン対応外の症例である

・治療実績が多い方が安心

 

自己管理が苦手で矯正装置が目立って見えても特に気にならない方や、インビザラインに対して不安があり、従来の矯正方法を選択したい方に向いています。

 

インビザラインとワイヤー矯正のどっちが良いか迷ったら

矯正治療は期間が長いため、安心して歯科矯正治療が行えるよう信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。矯正治療前に治療内容や金額などの不安点を事前に解消し、歯科医院スタッフと共に連携して矯正治療を進めていきましょう。
「専門的な判断で、自分に合った矯正治療方法を教えて欲しい」「セカンドオピニオンサービスを利用したい」等、カウンセリングをご希望の方はぜひ一度MeLoSへお気軽にご相談ください。

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