インビザラインのデメリットを解説。回避する方法とは?
2023年5月30日 インビザライン

この記事を監修した人

MeLoS認定アライナー矯正教育担当講師。長崎大学歯学部卒業、東京医科歯科大学病院総合診療科にて研修後、複数の歯科医院で勤務しインビザライン矯正やインプラント、口腔外科分野を含む各種治療経験を豊富にもつ。歯科医師むけ専門書の翻訳なども行う。

インビザラインとは、少しずつ形の違う透明のマウスピースを周期的に交換していくことで理想の歯並びに近づけていく矯正方法です。目立ちにくく、違和感も少ないため近年人気を集めている治療方法です。インビザラインのメリットはよく聞くけどデメリットはないの?デメリットをしっかり知った上で矯正の方法を選びたい!この記事ではそんな方のためにインビザラインのデメリット、またそれを回避する方法についてご紹介していきます。

 

インビザラインのデメリット5選

どんな矯正方法にもメリットとデメリットがあります。インビザラインのデメリットはどのようなものがあるのか、デメリットとあげられることの多い5つをご紹介いたします。

1日22時間以上アライナーを装着する必要がある

インビザラインでは透明のマウスピース(これをアライナーと呼びます)を装着することで歯に持続的な力を加えて動かしていきます。そのためアライナーをつけていない時間は歯が動きません。治療計画通りに矯正治療を進めていくためには食事と歯磨き以外の時間、常にアライナーを装着することがとにかく大切です。現在推奨されている装着時間は1日22時間で、これを守ることができないと歯が動かなかったり後戻りを起こしたりします。

紛失するリスクがある(自己管理が必要)

インビザラインのアライナーは自分で取り外し可能なため外したアライナーを紛失しないように管理しなければなりません。また約1週間で新しいアライナーに交換する必要があり、医院によっては数ヶ月先の分のアライナーまで渡されることもありますのでこちらも紛失しないように管理が必要です。紛失してしまうとまた新たに発注することになり治療期間が伸びたり追加の費用がかかったりします。

気軽に食事飲食ができない

インビザラインのアライナーをつけている時に口にできるものは基本的に水のみです。つけたまま食事をとると、アライナーの変形や破損の恐れがあり、また食べかすがアライナーとの間に溜まり不衛生になり虫歯や歯周病の原因にもなります。また色素の濃い飲料もアライナーの着色の原因となります。1日に何度も間食をしたり仕事中にコーヒーを頻繁に飲む方などは特に不便に感じるかもしれません。また調理師やパティシエのような、お仕事で試食が必要な方もインビザラインは向きづらいと言えます。

対応している矯正歯科が少ない

インビザラインはワイヤー矯正と比べてかなりまだ新しい矯正方法です。治療に必要な器材も従来の矯正治療とは異なります。そのため矯正を行っている歯科医院だからといってどの歯科医院でも対応が可能なわけではありません。また担当医師により治療計画が作成されるため、治療期間や治療方法が異なります。そのため信頼のおける歯科医院での矯正治療をご検討いただく必要があると言えます。

治療中にズレが生じると元に戻すのが困難

インビザラインでの矯正中に歯とアライナーとの間にズレが生じてしまう(これをアンフィットと呼びます)と歯にうまく力がかからず予定通り動かすことができなくなります。この場合はそのままの状態で放置していても改善していくことはありません。新たに型を取り直してアライナーを作り直さなければならないので早めの歯科医院受診が必要です。

 

インビザラインにはたくさんのメリットもある

インビザラインのデメリット5選をご紹介いたしましたが、もちろんたくさんのメリットもあります。他の矯正治療と比べてメリットに感じやすい点をいくつかご紹介いたします。

ワイヤー矯正のように目立たない

インビザラインは透明で非常に薄い素材でできたアライナーを使用するため、金属の装置を歯の表面に付ける必要のあるワイヤー矯正と比べてかなり目立ちにくいです。アタッチメントと呼ばれる歯の表面につける補助装置も歯と同じ色の素材を使用しますし、特別な事情がある場合はアタッチメントなしですすめることも可能です。矯正治療をしたいけど見た目が気になる、という方にはもってこいの治療方法です。

痛みや違和感が少ない

インビザラインでは一つのアライナーを約1週間使用し、次のアライナーと交換します。一つのアライナーで動かす量は0.25mmほどの少ない移動量に設定されているため、歯が動く際の痛みを最小限に抑えることができます。また従来のワイヤー矯正のように歯の表面にたくさんの装置やワイヤーをつけずに済むので違和感が少なく粘膜を傷つけることもほとんどありません。

取り外しができる

インビザラインのアライナーは自分で好きな時に取り外しができます。食事や歯磨きのときは取り外すことができるのでお口の中を衛生的に保つことができ、新たな虫歯や歯周病を引き起こす心配がありません。また結婚式のような大きなイベントの際には歯科医師と相談の上、一時的に外して過ごすことも可能です。

事前にシミュレーションで治療計画を確認できる

インビザラインの治療計画はコンピュータ上でたてられます。細かい歯の動きや仕上がりのシミュレーションを様々な角度から事前に確認することができます。シミュレーションを見ながら歯科医師と相談するので納得のいかない場合は治療計画を修正したり、矯正治療を受けないという選択をとることもできます。また、治療終了までの大体の期間が把握でき、仕上がりのイメージがつきやすいので治療へのモチベーションを保ちやすくなります。

同時にホワイトニングができる

インビザラインのアライナーを用いて矯正治療中にホームホワイトニングを行うことができます。矯正治療は数ヶ月〜数年と治療期間が長いため同時に行うことで少しでも治療期間を短くすることができます。歯並びが綺麗になると同時に輝く白い歯を手に入れることが可能です。

 

インビザラインがおすすめの人・おすすめできない人

インビザラインにはメリットとデメリット両方があることがわかりました。ではインビザラインがおすすめの人・おすすめできない人は一体どのような人なのでしょうか。

インビザラインがおすすめな人

・とにかく矯正器具が目立たないようにしたい人

・仕上がりや治療途中のイメージをしっかり把握したい人

・痛みや違和感を最小限に抑えたい人

・ホワイトニングも同時にすすめたい人

インビザラインがおすすめではない人

・頻繁に食事をとることが避けられない人

・アライナーの装着時間を守れない人

・アライナーの管理が難しい人

インビザラインでの矯正治療を成功させるのに最も大切なことはアライナーの装着時間を守ることです。生活のルーティン上、装着時間を守ることが難しそうな方はワイヤー矯正を検討することも必要かもしれません。

 

インビザラインのデメリットをできるだけ回避する方法

インビザラインにもデメリットがあることがわかりましたがこのデメリットを回避するためにはどのような方法があるのでしょうか。回避するためのコツをご紹介いたします。

経験・技術のある歯科医院を選ぶ

インビザラインは歯科医師が適切な治療計画を立てているかどうかで仕上がりに大きな差が出ます。症例を多くこなしている歯科医師ほど、適切で効率的な治療計画を立てることができますし、もし万が一トラブルが起きた時も柔軟に対応することができます。

治療中のルールを守る

インビザラインには治療中に守っていただきたいルールがいくつかあります。

具体的には

・1日22時間アライナーを装着する

・アライナー装着中は食事をとらない

・アライナーを装着する際はしっかりフィットするようにはめる(チューイーと呼ばれる道具を使ってフィットさせます)

などです。

また、アライナーの交換時期や置き場所など自分でルールを決めて管理していくことも大切です。これらをきちんと守ることができるかで仕上がりの精度や治療期間が大きく変わってきます。

治療開始前に丁寧に打ち合わせをする

担当の歯科医師と治療開始前に打ち合わせをしっかりすることも非常に大切です。インビザラインは治療開始前に作製された 綿密な治療計画に沿って歯を動かしていきます。コンピュータ上でどのように治療を進めていくのか、仕上がりはどのようになるのかを確認することができるので、治療中に「こんなはずじゃなかった」とならないように納得いかない点について十分に打ち合わせを行いましょう。理想の歯並びについて担当歯科医師と共有しておくと治療途中で修正が必要になった時もスムーズに行えます。

根本的な要因を知っておく

自分がなぜ歯並びが悪くなってしまったのか、根本的な原因を知った上で治療を開始することも大切です。歯の大きさや顎の大きさの不調和のような先天的なものが原因であればインビザラインのみで理想の歯並びを達成することが可能でしょう。しかし、舌を出す癖や頬杖をつく等の日々の習慣が歯並びに影響を与えている場合はインビザラインで歯並びを治しても、日々の習慣的な動作によって後戻りを引き起こしてしまいます。このような後天的な習慣によってできた歯並びはインビザラインのみで治すのは難しく、習慣の改善も治療の一貫となります。

違和感はすぐに相談する

いつもと違う痛みや違和感をいち早く感じ取ることができるのは自分患者様自身です。なにかおかしいと不安を感じたら早めに歯科医院を受診しましょう。早めに対処する事で予期せぬトラブルを引き起こしにくくなります。

インビザラインの失敗が不安な方は…

この記事ではインビザラインのメリットとデメリット、そしてデメリットの回避方法についてご紹介してきました。しかしメリットデメリットの感じ方は人それぞれです。「私の場合はどうなの?」と気になる方はぜひ一度MeLoSでご相談ください。専門のスタッフが疑問にお答えします。

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