「最近、歯並びが悪くなった気がする」「昔は気にならなかったのに……」と感じていませんか?歯並びは、加齢や生活習慣、歯ぎしり・食いしばり、親知らずの影響など、さまざまな要因で変化することがあります。悪化を放置すると、虫歯や歯周病、噛み合わせのトラブルなどにつながる可能性も。
この記事では、歯並びが悪くなる主な原因と、その改善方法について分かりやすく解説します。歯並びにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
「昔は歯並びが気にならなかったのに、最近歯並びが悪くなってきた気がする」という方は少なくありません。年々歯並びが変化していってしまう主な原因を4つ以下でご紹介いたします。
日常の何気ない癖が、歯並びの悪化につながることがあります。代表的なものには、舌で前歯を押す「舌癖」、指しゃぶり、頬杖、うつぶせ寝、歯ぎしりなどがあり、これらの口腔習癖は歯に継続的な圧力をかけるため、歯列にゆがみを生じさせます。
特に舌癖は、上の前歯が前方に押し出され「出っ歯」になったり、下の歯列が広がったりといった変化を引き起こすことがあります。無意識に行っている習慣だからこそ、意識して改善することが重要です。
歯周病は、歯を支える骨や歯ぐきに炎症が生じる病気で、進行すると歯を支える土台の骨が弱くなり、歯が動きやすくなります。これにより、もともと整っていた歯並びが乱れてくることがあります。特に歯周病が重度になると、歯と歯の間に隙間ができたり、前歯が前方に傾いてきたりといった変化が見られます。
中高年層で「最近歯が動いてきた」と感じる場合、歯周病が原因の可能性があります。定期的な歯科検診と早期治療が大切です。
年齢を重ねると、体と同じように歯や歯ぐき、顎の骨も変化していきます。たとえば、歯ぐきやその下の土台となる骨が痩せて歯の支えが弱くなったり、噛み合わせの力のバランスが崩れたりすると、徐々に歯の位置がずれてきます。
特に下の前歯は、年齢とともに内側に傾いたり、重なり合ったりする傾向があります。これらの変化は緩やかに進行するため、気づいたときには歯並びに大きな変化が生じていることもあります。日頃のメンテナンスが老化による歯並びの悪化を防ぐカギです。
親知らずは、生える方向やスペースの問題により、周囲の歯を圧迫して歯並びを乱すことがあります。特に10代後半から20代にかけて親知らずが生えてくるとき、前方に力が加わることで、すでに生えている歯が押されて並びが悪くなるケースがよく見られます。
親知らずが斜めや横向きに埋まっていると、炎症や虫歯の原因となるだけでなく、歯列全体に悪影響を及ぼすこともあります。親知らずの状態を知るためにも、レントゲン検査を含む定期的な診察が推奨されます。
悪くなった歯並びをそのまま放置しているとどのようなことが起こるのでしょうか。常置するリスクを以下でご説明いたします。
歯並びが悪いと、歯と歯の間に食べかすや汚れが溜まりやすくなり、歯ブラシの毛先が届きにくいため、磨き残しが発生します。特に歯が重なり合っている部分や傾いている箇所は、通常の歯磨きでは汚れを完全に除去するのが困難で、フロスや歯間ブラシを使用していても虫歯の予防が難しいこともあります。
虫歯ができると、乱れた歯並びでは適切な処置が難しく妥協的なものにならざるを得ないことも多いです。何度も虫歯と処置を繰り返し、最終的には歯を失うことにも繋がります。
歯並びが乱れていると、咬み合わせのバランスを均等に保つのが難しくなります。これにより一部の歯に過度な負担がかかり、歯ぐきが炎症を起こしやすくなるほか、汚れの除去も難しく、歯垢や歯石が溜まりやすくなります。
初期段階の歯肉炎が進行すると、歯周ポケットが深くなり、歯周病が悪化してしまう恐れがあります。歯を支える骨が溶けてしまえば、歯がグラついたり最悪の場合には抜歯に至ることもあり、放置は非常に危険です。
歯並びの悪さは、口臭にも大きく関係します。歯と歯の間に食べかすが溜まりやすくなり、細菌が増殖すると、嫌な臭いの原因物質が発生します。また、歯周病の進行により歯ぐきが炎症を起こすと、独特の口臭が生じることもあります。
歯列が整っていないことで口腔内の清掃が行き届かず、常に不快な口臭を感じるようになる可能性があります。周囲への印象にも関わるため、歯並びの改善はエチケットの一環ともいえるでしょう。
歯並びは顔全体の印象を大きく左右します。歯が前に出ている「出っ歯」や、前歯がデコボコに並んでいる状態は、見た目に大きな影響を与え、自信を失う要因にもなりかねません。また、噛み合わせが不均衡であるために、顔周りの筋肉の発達のバランスも崩れ、非対称な顔貌となることも少なくありません。
さらに、加齢や歯周病などで歯並びが変化すると、口元がたるんだり、唇のラインが崩れたりすることもあります。外見に関するコンプレックスを抱えることで、笑顔を控えるようになったり、人と話すことに消極的になったりと、心理的な影響を与えることもあるので歯並びの不正は軽視できません。
歯並びが乱れていると、発音にも影響を及ぼすことがあります。特に「さ行」や「た行」などの発音に関しては、舌の位置と歯の関係が重要です。歯の隙間が大きかったり、噛み合わせがズレていたりすると、うまく発音できず、滑舌が悪くなることがあります。
また、日常的な会話で言葉が聞き取りにくくなることで、人とのコミュニケーションにストレスを感じる場合もあるでしょう。滑舌に悩みを感じている方は、歯並びの改善が解決の糸口になるかもしれません。
歯並びが悪くなってきた場合、どのようなことに取り組めば良いのでしょうか。少しでも改善するための方法について以下でご説明いたします。
舌で前歯を押す「舌癖」、頬杖をつく、唇を噛む、寝ている間の歯ぎしりなどの口腔習癖は無意識かつ長時間行っていることが大半です。これらの癖は、歯や顎に継続的に力がかかるため、少しずつ歯の位置がズレて歯並びに影響を与えます。
大人になってからも続いている場合、矯正治療を行っても口腔習癖が残っていて再び歯並びが乱れる可能性があるため、まずは自身の癖を知り、意識してやめることが大切です。必要に応じて歯科医院で相談し、マウスピースの装着や専門的なトレーニングを受けることも有効です。
歯周病は、歯を支える骨や歯ぐきが弱くなることで、歯が動きやすくなり、歯並びが乱れてしまう原因になります。特に中高年の方に多く見られ、前歯が広がったり、隙間ができるといった変化が現れやすくなります。歯並びが急に悪くなったと感じる場合、加齢による自然な変化と思い込まず、歯周病が関係しているかをチェックすることが重要です。
治療は、歯石の除去、ブラッシング指導、歯周ポケットのケアなどが基本で、進行具合によっては専門的な処置が必要になる場合もあります。歯周病の進行を止め、歯を安定させることは、歯並びの改善に向けた大切なステップです。
根本的に歯並びを整えるには、やはり矯正治療が必要です。歯並びの状態や生活スタイルに応じて、自分に合った矯正方法を選ぶことが大切です。ここでは代表的な2つの矯正方法をご紹介します。
インビザラインは、透明なマウスピースを使って歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。目立たず、取り外しが可能な点が大きなメリットで、特に人前に出る機会の多い大人の方に人気があります。1日22時間以上の装着が必要ですが、食事や歯磨きのときに取り外せるため、口腔内を清潔に保ちやすいのも魅力です。
また、コンピュータによる3Dシミュレーションで治療後の歯並びを事前に確認できるため、歯科医師とゴールを確認した上で安心して治療に取り組むことができます。ただし、重度の歯列不正には適さない場合もあるため、事前の診断が欠かせません。
ワイヤー矯正は、歯にブラケットという装置を装着し、ワイヤーの力で歯を動かす方法です。最も歴史があり、あらゆる症例に対応できる点が強みです。細かい歯の移動にも対応できるため、複雑な歯並びの改善には非常に有効です。近年では、目立ちにくい白いブラケットや、歯の裏側に装置を付ける「裏側矯正」なども選べるようになっており、見た目の問題にも配慮されています。
装置が固定式であるため、確実な効果が期待できますが、慣れるまで違和感があったり、食事・歯磨きに工夫が必要になることがあります。専門の指導のもとで正しいケアを行えば、確実に治療を進められます。
歯並びの変化や矯正治療についてお悩みの方は、ぜひMeLoSにご相談ください。専門のスタッフが、現在のお口の状態や気になる症状を丁寧にヒアリングし、最適な対処法についてアドバイスいたします。また、ご希望があれば、お住まいの地域にあるインビザライン矯正に対応した提携クリニックをご紹介することも可能です。
初回相談は無料で承っておりますので、「矯正が必要かどうか知りたい」「何から始めればいいか分からない」といった段階でもお気軽にご連絡ください。LINEから簡単にお問い合わせいただけます。